番外編 ページ47
一段落したので番外編行きます！
―――――――――――――
「ツライ……くるしい……タスケテ……タノシイ……いやだ……」
「居たぞ！こっちだ！！」
大人の叫び声がそこら中でする。
俺は伊月悠飛。
ただいま、怪異を倒す仕事中だ。
普段とは違い、黒い狩衣を着ているが、これが仕事着である。
「伊月さん。お願いします」
「……ああ」
俺より遥かに年上の人に敬語を使われる。
俺はこの関係が嫌で嫌で仕方がなかったが、もう慣れてしまった。
「伊月さん、頼みます」
「伊月さん」
「……わかった、から……」
怪異の前に立つ。
俺は正直ノリ気ではなかった。
……俺の大切な家族を怪異に奪われた。
怪異に関わって何かを失うのならば、怪異を無理に祓わなくてもいいんじゃないかと心のどこかで思っているからだ。
「……俺の言ってることがわかるか？」
「イタイ……オイシソウ……ほしい…………クレ！」
ダメか。
怪異の攻撃を寸前でかわす。
肩に掛けていた竹刀袋から霊刀を出す。
すまない。
「せあっ！」
怪異を真上から真っ二つに切る。
怪異が消滅したのを確認して、刀を振って鞘に戻す。
これで今日の仕事は終わりだ。
……何かない限り。
「お疲れ様でした。伊月さん」
「……お疲れ様です」
「伊月さん！！」
「？」
近くにいた他の祓い屋の焦った声で、周りを再度警戒する。
すると、住宅の陰から怪異が攻撃を仕掛けてきた。
「っ……！？」
寸前のところでその攻撃が見えて、俺は体を反射的に反らしたが、かわしきれずに攻撃を左腕に食らってしまった。
「伊月さん！！」
「追え！その怪異も逃がすな！」
周りにいた祓い屋の人たちが救急箱を持って俺の元に集まってくる。
「っ……大丈夫です。かすり傷ですから」
「いえ、駄目です。ちゃんと手当てしないと」
……ああ、明日が憂鬱だ。
―――――――――――――
第2話辺りの小話です。
何で悠飛が怪我したのかってやつでした。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 37人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
桃苺紅茶＠虹色palette(プロフ) - 衛宮 凛さん» やったぁ〜！！めちゃ楽しみにしてますね！ (2021年3月31日 10時) (
レス) id: 4935a83b89 (このIDを非表示/違反報告)
衛宮 凛 - 待っててくれてありがとうございまーす！！遅くなりましたが、春休みに入ったのでじゃんじゃん更新していきたいと思います！ (2021年3月31日 9時) (レス) id: ea40c60ba0 (このIDを非表示/違反報告)
桃苺紅茶＠虹色palette(プロフ) - 更新待ってましたぁぁぁぁっ！！ (2021年3月30日 16時) (レス) id: 4935a83b89 (このIDを非表示/違反報告)
衛宮 凛 - 大福さん» コメントありがとうございます！体調に気をつけつつ、更新頑張っていきたいと思いますので、応援よろしくお願いします！ (2020年6月28日 17時) (レス) id: f79c5a4222 (このIDを非表示/違反報告)
大福 - 初めて見ました。すごいですね！体調にお気おつけてください。続き楽しみにしてます！ (2020年6月24日 23時) (レス) id: 720ea4e907 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：夜叉 x他1人 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/my.php?mailchkd=1
作成日時：2020年6月5日 19時
