【アイナナ】mirage【大神万理】 (ページ17)

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「岡崎さんの初デートってどんな感じだったんですか？」

「確かに気になる。あの大神さんだし、きっと素敵なところに連れて行ってくれたんでしょ？」

なんでもない日常風景。小鳥遊事務所の一室はお昼の時間を迎え、ある種の女子会と化していた。
というより、ある時間帯になると休憩室が女性社員によって乗っ取られ…げふん。
とにかく、その場に男性社員の姿はなく繰り広げられるガールズトークは大人になったところで変わるわけでもない。

普段よりクールでスマートといった印象が板につく岡崎Aだが、彼女が同じく事務職員である大神万理とそういった関係であることは社内では有名な話し。
公私の分別がないわけではないが逆に隠すといった行為にもでないため、広がるのは必然か。

少し考える素振りを見せ口火を切る彼女はどこか小さく笑みを浮かべていたようにも見える。

「大したことはなにも。ちょっと遠出して散歩したくらいかな」

周囲の印象と実際の印象。
そこに隔たりがあることは必然だが別にそこまで説明する必要性もない。そう判断したのだろう岡崎は"ご馳走様でした"と手を合わせ、先に休憩室をあとにする。

クールだとかスマートだとか、大人っぽいだとか。
言われはするが自分だってそうでもない。だけど、本当の自分を知ってほしいと願うことがないのはこの人が隣にいてくれるからだ。

「あれ、どうした？」

「風にあたりに。相変わらず万能でおしゃれで素敵な男性扱いされてたよ」

「それをいうならAもだろ」

「初めてのデートの日のこと聞かれたよ。うちの彼はどんな素敵なデートを企画してくれたのかなってさ～、ね、どんなデートだったけね」

「げ。もう時効だろ？その話しは」

「王様プリンで手を打ってあげようか？」

にやりと笑う彼女の笑みはあの頃と変わらず。
わしゃりと髪を撫でる彼もまたあの頃と重なる。

変わらずいられるこの日に感謝を。
初デートの話しも機会があればまた。ね。

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皆様、お久しぶりです。
お元気でしたか？私は社会的に忙殺されておりました。
リヴァライお疲れ様です。現地に行った方は楽しめたのかな。
更新できたらまたちらりと出没しますね。これだけ放置してるというのにまだ読者様がいらっしゃることに驚いております。お付き合いいただきありがとうございます。
それではまた。