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84話 ページ6

「まぁええわ。オッサンな、15年か16年ぶりに初めて会いに来てんやろ?仕事?なんで休み取っとらんの?1発殴ってハイお終(しま)い、ってなるとでも思た?せめて1日くらい休み取って来いや」








「……信介」

「おん?」

「止めんなよ?」

「心配せんでも止めへんよ、間違った事は言うとらん」

「そうか」


難しそうな顔の友人が気になって思わず声を掛けたものの『正論パンチ』などと呼ばれ始めた北にしては珍しく注意する気はないようで、赤木は小さく息を吐きながら治から解放されて神無月の様子を窺う父親に視線を戻した。


「未紀、あの……」

「……さっきも言うたけど……言いたい事も聞きたい事も山程あんねん!!もしかして味覚障害無くなったとでも思て会いに来た!?おかげさんでなぁ、ペットボトルの水にほんのちょっと塩入れたんも分かるくらい年々敏感になっとるわ!!」

「っ……」

「何の仕事しとんか知らんけど息子に会いに来るんに日帰りせなアカンのやったらもう来んでええよ!!悪かったな、せっかく産まれた息子が欠陥品で!!もう…………っ、…」

「横からすみません、2年の北信介といいます。今日のところは出直したらどないですか?」

「…………今更、聞きたないかも知れんけど……大きなったな」


北が2人の間に割って入ると父親の漸く周囲に意識が向いたようで、向けられた視線の鋭さに苦笑した。ソレが部外者に対する不快感ではなく、仲間を傷つけられた事に対する敵意であると感じ取れた。

侑に抱きついたままの息子の頭部にそっと触れ、父親は帰っていった。


「なん…なん、アイツ…………っ……」

「赤木さーん、代わってもらえます?コイツ今『あ、お前やなかった』って顔した」

「し、してへん!!」

「いーや、絶対した」

「ハイハイ、そこまで。侑も治もお疲れさん、神無月はこっち来い」

「赤木さん!!俺は別に「ええから。おいで」

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リオ - 応援してます! 続きも待ってます! (7月17日 23時) (レス) id: ef6da3ad84 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:万里 | 作成日時:2021年5月25日 19時

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