【HQ!!】俺の味覚は狂っとる３【男主】 (ページ46)

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１２１話ページ46

「……で、まぁ……神無月の、予想っちゅーか理想通り準決まで来た訳なんです、が」

「“王者”と呼ばれて慢心するな!!警戒を緩めた途端喰われると思え!!」

「「「「「「オﾞェイ!!」」」」」」

「ドイツもコイツも曲者揃いだが、特に１年のセッターとリベロ!!」

「「「「「「オﾞェイ!!」」」」」」

隣りのベンチで円陣を組んでヤル気満々な井闥山を横目に、主将は神無月の肩に腕を回した。

「神無月、あんな事言われとりますけど？」

「あらやだ、アタシそんな強い女じゃないわヨー。失礼しちゃうわっ」

女性っぽい仕草で頬に片手を添えて裏声で話す神無月に、笑い声で溢れた稲荷崎のベンチを、井闥山が睨みつけているのが視界の端で見えたのでさり気なく背中を向ける。

「普通の奴はビビるんやけどなぁ」

「せやかて警戒緩められたら困るわ、尊敬する先輩の喉元にすら喰らいつきたい狐やもん……なぁ？」

そう言って赤木の首筋に触れ、ニタリと口元を歪ませた神無月から思わず距離を取った。

赤木はというと普段から親しく接しているだけあって動揺した様子もなく愉快そうに口角を上げた。

「言っとけ。簡単に喰わせる思うなよ」

「いやー、どうやろな。赤木さん俺に無防備やし、案外ペロッと喰えてまうかも知れんで？」

「待て、お前等２人ともステイ、お座り」

「なんで味方で殺伐とした空気出しとんや」

「可愛えやろ？緊張してんねん」

「……数秒前に『あらやだ』とか言うた奴の台詞とは思えへんわ」

「やってアレ正真正銘の強豪やで!?なんで夏に負けた奴が警戒されてんの!?なんなら割った爪がやっとキレイになったトコやし!!あ、さっきこっち見た奴、誰か分かります？」

「どれ？」

「あの向こうの、髪ふわっとした奴」

「んー……分からん」

「ユニ見えたら名前だけは分かるんやけど、隠れてしもたな」

「また後で言え」

「ハイ」

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次話(？)まであと３話の筈なのに試合始まってない。

えっ、終わる？ホントに終わる？