【HQ!!】俺の味覚は狂っとる３【男主】 (ページ44)

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１１９話ページ44

合宿や参加者の様子について話している間に徐々に他の部員達も集まってきて会話に混ざり始め、暫くすると黒須が朝練開始を告げた。

ふと、赤木は数日前の電話を思い出して神無月を振り返る。

「で？電話してきたんは？」

「あー!!そうや!!北さああぁぁぁぁん!!」

「おん、どないした？」

「酷ないですか!?俺も全日本のお偉いさんも、みーんな赤木さんの掌でコロコロ転がされとってん!!」

赤木の背後を歩いていた筈の神無月が北の名を呼びながら駆け出した騒ぎに、その場に居た全員が『また神無月か…』と思いつつも視線を向ける。

そして語られた話に思わず赤木を見ると、視線を集めた彼はそっと顔を逸らした。しかし予想以上に計画通り進んだ為か、それとも可愛がっている後輩が注目を集めた喜びからか、その口元は緩んでいた。

「選んだ訳やないとか言われて一瞬ショック受けたけど、全部あの人の計画通りでメッッッッッチャ腹立つ!!あんな挑発するんやなかったって後悔させたるから覚悟しとけよ!!」

北に抱きつきながらも目尻に若干の涙を溜めた神無月の、悔しそうな叫びに、込み上げた笑いを隠しきれなかった。

「ははっ……やってみぃや、若造!!」

中学卒業と同時にバレーを辞める筈だった神無月が、根っからの負けず嫌いが悪い方へと作用した売り言葉に買い言葉とはいえ、“バレー”の“未来”を口にした。

その意味が分からない程、この後輩に対して赤木は無関心にはなれない。

そして、周囲で笑っている彼等も、きっと……。

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具体的に言うと、ボタンからフリックになりました。

まだ慣れないので暫く誤字が多くなる可能性があります、ご容赦ください。