【HQ!!】俺の味覚は狂っとる３【男主】 (ページ30)

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１０５話ページ30

その後、マネージャーを含めた全員が部室に集められた。念の為体育館に置いていた１年生の荷物を持って来させ、持ったままでは邪魔になるので空きロッカー等に入れた。

全員が落ち着いた頃、部室に切り裂かれたシューズと、その時に使用したらしいカッターが放置されていた事が黒須から告げられる。持ち主が最後にシューズを見た時間と今日の練習内容から、部外者の犯行だろうという事も。

今後の対応として施錠の徹底と荷物の管理、調査が終わるまで箝口令が出た。万が一の時の為に出来るだけ複数人で行動するようにと注意があり、その日の部活は中止となった。

「……侑、治……急で悪いんやけど今日だけでええから泊めて」

先程よりはだいぶ落ち着いた神無月が固い声で頼んできたのは、解散後に部室から出る際の混雑を避けて壁際で待機している時だった。

「気持ちは分からんでもないけど、おかんは？」

「母方のじいちゃんばあちゃんに誘われて今日から３泊４日の旅行。母さんは渋っとったんやけど、最近あれやこれやでバタバタしとったし……俺が…息抜きしといで、て……」

「「あー……」」

だんだん弱々しくなっていく言葉と顔を覆って座り込んだ神無月に、呆れ半分納得半分の声を上げながら苦笑する。

高校生なので流石に１人で留守番をするのは怖くはないが、切り裂かれた自分のシューズを見て少しばかり動揺している。更には昨日ミステリー小説を読んだのだと銀島に話していたのは聞いた。

「えー？ウチ泊まったらええやん、おかん喜ぶで？」

「この間『姉貴来とるから帰るまで遊びに来んなよ』言ってませんでしたっけ!?行ってええんですね、泊まってええんですね!?お姉さんご紹介してくれるんですよね!?」

「うぐっ……すんません、帰ってないです来ないでください」

「赤木さん、お姉さん嫌いなんすか？」

「別に嫌いとかやなくて……前回お泊まりした時に神無月が『お姉さんと結婚すれば合法的に兄弟に…』とか、ボソッと言っとったから紹介したないだけや。アイツ、多分メッチャ喜ぶ……」

「ハイハーイ、独りっ子なのでお兄ちゃんって呼びたいです!!兄貴でも可!!」

「…………ん？ねぇ神無月。残念なお知らせだけど、お姉さんと結婚しても赤木さんの事お兄ちゃんとも兄貴とも呼べないんじゃない？」

「なんで!?」

「お姉さんの旦那さんが赤木さんの義兄になるんだから、神無月が呼ばれる側だよ」

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１３日にワクチン接種してきます。
えっ？まだ１回目ですよ、予約取れなかったので。

副作用……