【HQ!!】俺の味覚は狂っとる３【男主】 (ページ20)

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９５話ページ20

稲荷崎高校の体育祭にはクラス対抗リレーが存在する。

とはいえ各クラスから…などと言っては３学年×７クラスで２１チーム出来上がり、トーナメントをするだけで半日かかるだろう。時間短縮と共に学年でのハンデを減らす意味を兼ねて、各学年を偶数と奇数の２チームに分けた６チームでリレーをする。

「ハンデ減らした言うたかて、いくら同じ運動部員でも１年が２年や３年に勝てる訳ないやん」

「それな」

「勝っても団に点が入るでもないしな」

「分かるー」

「あ、でもさっき、１位か２位になったら担任の割り勘で皆にジュース奢ってくれる言うとったよ」

「ホンマに!?」

「ジュース要らんから点くれや…」

神無月にとって苦手な甘味をご褒美に持ち出されてもメリットは無く、唇を尖らせている様子に笑う銀島と侑に腕を引かれながら集合場所へと向かう。

全員のタイムを集めてみたところ、偶数クラスからは侑と銀島と神無月が、奇数クラスからは治がメンバーに選ばれた。残念ながらコンマ数秒の差でメンバー落ちした角名は、団としてもチームとしても敵にも関わらず、集合場所への移動中に『怪我しないでね』と応援の言葉をくれた。

「神無月、侑、治、銀」

「お前等も選ばれたんか」

「「アラン君やー!!」」

「尾白さんと赤木さんも参加者やったんですね」

「俺と路成は敵チームやけどな」

「あと、練がちょっとだけタイム足らんかったらしいわ」

「ふふっ、角名もです」

「お前等、先輩の顔立てて負けてくれてもええんやで？」

「赤木さんこそ、後輩に花持たせてくれてもええんちゃいます？」

「ははっ。ま、緊張してへんみたいで安心したわ」

ポンッと１つ、神無月達の背中を叩いて赤木達は列に並んだ。

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クラス分けの偶数・奇数は原作時間軸を使用しています。

偶数と奇数であみだクジをした結果、神無月は偶数になりました。そこから先は……時間軸が２年生になった時にまた悩みます。