そんな都合のいい話は嫌いだけれど2

第47話　地獄の始まり ページ1

今日は待ちに待ってない遠足の日だ
憂鬱でたまらない。皆ガヤガヤと外に並び始めている
くそう。休めばよかった。うちの母ちゃん仮病許してくれねえんだよな

木「い組は１番のバスに乗れー！昨日配布したプリントの席順だからな！間違えるなよ！」

ほんとに自由席だとぼっちになるところだった。別に一人でもいいけど、なんか…ね？
まあ、ぼっちが免れたのは良しとして、隣が、なんと、兵助。

ヤバいんだよ。女子の殺気が。
兵助のファンクラブがこの学園にあるとしった私は、できるだけ兵助から距離をとっていたが、
何ということだ。今日殺されるかもしれない。

そうこうしていると私が乗る番が来てしまった。なにかしたら殺すという重苦しい視線の中、
私は席についた。窓側にはすでに兵助が乗っている。私が来た途端、顔を真赤にして大きい目を細め、
話しかけてきた

久「よっよろしく！A！」

「よろしく。」

私は単純かつ的確な返事をしようと心がけた
すると前から身を乗り出してきた人がいた
うどん野郎だ

尾「ほーほー、Aは兵助の隣なんだ〜。」

尾浜はニタニタしながら私達を見てきた。ちなみに尾浜の隣は大久保という男子だ
口角をずっと上げている尾浜を見て、私は嫌な顔をしていると、兵助が顔を真赤にして

久「勘右衛門！お前はもういいからさっさと前向け！」

兵助はグイグイと尾浜を押し、もとの席に座らせた

尾「ちぇ〜」
なんだよちぇ〜って。何企んでたんだよ

皆乗り終わり、しばらくするとバスが出発する。
すると、マイクを持った尾浜が急に立ち上がった

尾「これより！い組のカラオケ大会を始める！ぱふぱふ〜！」

全「ふううううううううううううううううっ！！！！」

え？何ここクラブ？皆テンションおかしくね？

尾「司会を務めさせていただくのは！この俺、尾浜勘右衛門で〜す！」

全「いいぇえええええええええええええええええええええ！！！！」

ちょっと待て、テンションに追いついていけない。隣の兵助もポカンとしている
ことはどんどん進んでいき、ついには耳栓をするよう促された

尾「皆さん！耳栓は外してもらって結構です！それではエントリーナンヴァー１番！
後後後世！！！」

あの大ヒット映画「僕の名は」の主題歌だ
はじめのテンポの良い音から始まる


「君の後後後世から僕はー！君を待ち続けてたよー！

こんなことになるなんてこれも保健委員会の不運がつきまとってるせいか？

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