第55話 彼女への思い ページ9
勘右衛門side
言ってしまった。とっさに出た言葉だが、
これは本心だろうか。
今更だけど、恥ずかしくなってきた。
Aは無表情…に見えるが、きっと苦い顔をしているに違いない。
重苦しい空気を打ち破ったのはAだった。
「またいつものからかい?」
尾「…………っ!」
胸が急に苦しくなる。
この思いが彼女に届いてないことがか?
自分の言ったことに、一ミリも興味が無いことがか?
俺は一層、Aが恋しくなった。
ん?…恋しくなった?
「私、恋川たちのところ戻るから。いきなり私がいなくなって驚いてるだろうし。」
何だこの感情
久「ごめん。」
どうしたんだ俺。
「いいよ。今度から気をつけてね。」
なんでAのこと、好きなんだ?
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兵助side
久「勘右衛門。やっぱり好きなんじゃないか。」
あのときは妹みたいって言ってたのに。
尾「ええー?好きなのかなあ?」
俺は勘右衛門に腹がたった。
なんだよ。ただのノリだなんて!
俺は勘右衛門の襟首を掴んで引き寄せた。
久「曖昧な気持ちで、よくお前は告白できたな!そんな薄っぺらい気持ち本物なんかじゃない!
そんな中途半端で、彼女は喜ぶと思うか?俺は思はない!!
たとえ、勘右衛門とAが付き合っていたとしても、
勘右衛門がそんな気持ちなら、
俺は奪ってでもAを俺のものにするぞ!」
尾「っちょ、兵助落ち着けって!」
何で俺はこんなに熱くなっているのだろう。
冷静になれない
久「俺は、今の勘右衛門より、何百倍も、何千倍も、Aのことが好きだ。
本気で彼女のことを思っているなら、そんな曖昧な気持ち、捨てろ!!!」
俺は両手で勘右衛門を持ち上げるようにした。
おでこをぶつけ合わせ、勘右衛門の目を見つめた。
久「Aのこと、好きか…?」
勘右衛門はむなしそうな顔をして、唇を噛み締めた。
尾「ああ、好きだ。」
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竹林寺(プロフ) - アオハルかよ!さん» この小説の皮肉の部分がそれですよね笑 私も書いてて悲しくなりますが、どうか顔で夢主ちゃんを好きになる人達を嫌いにならないでくださいね! (2020年1月5日 17時) (レス) id: e33c68ca3b (このIDを非表示/違反報告)
アオハルかよ! - やっぱ顔なんだな〜って思い知らされました(´TωT`) (2019年12月29日 23時) (レス) id: eff87a002c (このIDを非表示/違反報告)
笹蔵(プロフ) - 竹林寺さん» はーい(^^) (2019年12月27日 18時) (レス) id: b0a186559f (このIDを非表示/違反報告)
竹林寺(プロフ) - 笹蔵さん» 笹蔵さーん!コメント有難う!恋川くんと八尾くんのイラストお願いしまーす!あと夢主ちゃんも! (2019年12月26日 23時) (レス) id: e33c68ca3b (このIDを非表示/違反報告)
笹蔵(プロフ) - どうも!笹蔵です!竹林寺さんとは昔からずっと友達で、絵師をやってほしいと頼まれまして…どうぞ宜しくお願いします! (2019年12月24日 17時) (レス) id: b0a186559f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:竹林寺 | 作成日時:2019年8月27日 11時