第九話:姿を現す化物。 ページ9
僕はそのままその日を終えたと男に伝えた。
僕が男の人の特徴を言うと、男は驚いた様に立ち上がり一枚の写真を出してきた、
そこにはこの男の人と肩を組んだ男の人がもう一人がいた、
これは、あの人じゃないか!
「この男だろ?この男は女をだまして金品を貢がせ、
村追放されてその後、孤独死したらしい、多分その男の怨霊が君に取り憑いているんだろうね。よし私が祓ってやろうか」
・・・この人霊媒師なのか?
僕は疑問に思いながらも男を聞いていた。
男は奇妙な呪文を言い始めると同時に、
僕の頭に鋭い痛みが走ったのだ。
そしてどこかから、
と言うより、僕の頭の中で、
はっきり聞こえた!
「元の世界へ戻りなさい!」
僕はすぐに理解できなかった。
だが次に聞こえた言葉が状況を一変させた
「逃げろ!」
それを聞くなり僕の体は弾かれたように動いた
勢い良く床を蹴り、
走り出した。
逃げなくちゃ、この場所から一刻も早く
そう思った瞬間
足に声も出ないほどの激痛と共に生暖かい何かを感じた、
足元を見ると、
そこにはさっきまで優しく微笑んでいたあの男が、今は狂気に満ちた笑みと、底なしに黒い眼で
人間とは思えないほどの力で僕の足を掴み、爪がどんどん食い込んでいく。
「っ!?」
僕は全力で奴を振り払った。
そして振り向きもせずに一気に走り出す。
建物の敷地を出た瞬間、
視界が墨をこぼしたかのように端からどんどん黒く染まって行った。
【傷ついた足】【2人の男の関係】
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作者名:ヨナ | 作成日時:2016年7月18日 4時