緑の風船

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学校は文化祭一色になり、私たちのクラスは無難に唐揚げ屋という結論に辿り着いた。






『唐揚げとか可愛くないな〜。どうせなら私はクレープとか可愛いのが良かった〜。』






ガヨンが頬杖をつきながら言う。






「クレープかぁ…私は別に、何でもいいかな。」






『何でもいい…ってあんた何言ってんの！文化祭だよ！他校の男の子もいっぱい来るんだよ！』





机をばんばん叩きながら力説するガヨン。






「…他校の男子？どうでもいいwww」







『はぁ…だめだねA…そんなんじゃいつまで経っても彼氏できないよ？』






「いやそのうち好きな人ぐらいできるでしょwww」







…と、いうより、出来てもらわなきゃ困る。







『でもAってほんと男の子はホソクとしか喋んないよね。』






「うん、だって関わりないじゃん。」






『…はぁぁ。青春しなきゃあ！』






「まずは好きな人作らなきゃw」







私だって、もう年頃なんだから彼氏欲しいとか思ったりするよ。







…だけど彼氏になって欲しい人が現れないんだもん。








『ねぇAのタイプってどんな人なの⁈』




目をキラキラさせながら食い気味に聞くガヨン。





…全く、この子の頭の中はそんな事しかないのかね。





「え〜？タイプ？





…んー。







クールで…」









『クール⁈ホソクと正反対じゃんw」







『当たり前じゃんw
あとは頭が良くて真面目で…』








「うわぁ…ガリ勉？」






ガヨンが顔をしかめて首をぶんぶんと振る。






「違うよ。
そんで優しくて、笑顔が可愛い人！」









『…ほ〜お、
誰か当てはまる人いるの？w』








「いない、」








『はは、』






…別に彼氏作ろうなんて思わないし、好きな人だってきっとそのうちできるし、今は実感ないな。








窓の外にはギラギラと光る太陽。
まるで厄介な私の幼なじみみたいに、しつこく地面を照らし続ける。

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