緑の風船 (ページ44)

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…朝からテンションの低い私。

と、いうのも。

HS『お～！レナ！』

…女の子がなぜか私とホソクの間に。

RN『お邪魔します^ ^』

ニコッと笑うとえくぼの出来るその顔に見覚えがあった。

…あ、

文化祭の前日。

友達と喋るのに夢中で私に気付かなかったホソクを呼んでくれた子だ。

そんでもってレナちゃんにホソクを取られたような気分で朝からびっくりするくらいテンションが低い。

RN『それでね、懇談の時なんかミン先生ね～！』

あのね、あなた達の担任の話されても私クラス違うんだから入って行けないの。

ホソクもホソクで嬉しそうに、うんうんって相槌打って聞いててさ。

…もう、ほんとに。

朝から最悪。

てかレナちゃんって徒歩通学だったんだ。

方向一緒だったんだ。

だったら尚更。

…はぁもうなんか、やな感じ。

HS『Aはどうすんのってさ。』

「え、ん？なにが？」

頭の中がもやもやで全然聞いてなかった…

HS『行きたい大学とかあるの？って、レナが。』

レナちゃんをちらりと見ると長い睫毛が綺麗にカールしていて、確実に覚える劣等感。

「大学？

…都会。」

ほんとは都会の大学なんて、考えたこともなかった。

私はなんとなくホソクと一緒の家から一番近い大学へ通うんだろうって思ってた。

HS『は～⁉︎初耳。Aのことだから家から近いとこって言うと思ったのに！』

RN『ホソク君と同じとこ行かないの？』

…何故か、レナちゃんのそのセリフがいろんな意味を含んでいるような気がして。

「…幼稚園から大学までホソクと一緒なんて嫌だよ。だから遠いとこ。」

…なんて、思ってもないことを言うの。

HS『は⁉︎こっちのセリフな。
…同じ大学とか願い下げだわ。』

…あぁもう、自滅。

バカな私。

「言われなくても同じとこなんか行かない。」

RN『私は近くがいいな～。ホソク君一緒のとこ行こうかw』

HS『レナ賢いから俺と同じとことか勿体無いw』

こんなに泣きそうなの、久しぶり。

こんなに悲しいの、久しぶり。

ホソクのせいで悲しくて泣きそうなの、初めて…かも。