ジャミル【仮初の1番】3 ページ9
グリムを寝かせて、ジャミル先輩にお礼を言おうとしたら、お腹が鳴って。
「……宴であれだけ食べたのに、よく入るな」
「す、すみません……」
「……キッチンを借りる。何か作るよ」
「え、あ、でも」
「キミも」
ジャミル先輩は慣れた手つきで料理を用意しながら言う。
「アジーム家の夫人になるかもしれない、俺はその従者だ。……毒を盛られるかもしれないし刺客に狙われるかもしれない。気をつけた方がいい」
「……あはは、ありがとうございます。でも、ジャミル先輩の負担にはなりたくない、かな」
「……だからそういう話ではないんだがな」
簡単に作ってくれたのはスープで。
「腹にたまるだろう。食べてくれ」
「……やっぱり、ジャミル先輩の料理、最高ですね」
あはは、と笑うと……複雑な顔でジャミル先輩はため息を着く。
「……キミも、カリムみたいなことを言うようになって」
「あっ……いえ、失礼な意味ではなく」
「……まあ、光栄だね、アジーム夫人に褒められるとは？」
「そ、そんな……どうしたんです？ジャミル先輩」
なんだか覇気のない先輩の顔を覗き込む、と。
……漆黒の瞳が、私を捉えた。
「……だから、警戒心が足りないって言ったんだ。……【蛇のいざない】」
「……へ」
ふら、と体の力が入らなくなったのがわかる。
がく、と体が折れる前に、受け止められる。
「……なあ、A？……お前の主は誰だ？」
フフ、と頭の上で笑う声に。
「……ジャミル先輩、で、す」
霧がかかったような頭で答えた。
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リュウ(プロフ) - たなぼたさん» ああ……とても励みになります……お言葉ありがとうございます……。ストレスのはけ口みたいになってますが楽しんでいただけているのならとても嬉しいです……！ぼちぼちまた書いていくと思うのでよろしくお願いいたします♪ (2020年10月2日 3時) (
レス) id: 4f9eddeefa (このIDを非表示/違反報告)
たなぼた(プロフ) - なんで評価は1人1回しか出来ないんでしょうね！？最高に面白いですいつも癒しいただいております！！！いきなり謎テンションでコメント失礼しましたこれからも頑張ってください！！！ (2020年10月1日 21時) (レス) id: 5dc0002f3d (このIDを非表示/違反報告)
リュウ(プロフ) - マザーグースさん» ありがとうございますー！ぽつぽつ書いていくのでお付き合い頂ければ嬉しいです♪ (2020年9月20日 20時) (レス) id: 4f9eddeefa (このIDを非表示/違反報告)
リュウ(プロフ) - 無銘ちゃんさん» ありがとうございますー！ぼちぼちまたやっていきますー！ (2020年9月20日 20時) (レス) id: 4f9eddeefa (このIDを非表示/違反報告)
マザーグース(プロフ) - うにぁぁぁあ………続編おめでとうございます……(感動と尊さのあまり語彙力が低下中) (2020年9月20日 11時) (レス) id: 446891bd7a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：リュウ | 作成日時：2020年9月20日 3時
