リドル【赤と青】5 ページ17
ガチャガチャガチャ、と先輩方の首に枷が嵌められて。
す、と体が軽くなる。
入ってきた寮長は、厳しい目付きで先輩方を睨み。
「寮内での不純な行為……それも、魔法で下級生を縛り。……看過できませんね」
「……クソっ、お前……1年のくせに」
「1年でもなんでも……ボクは寮長です。寮生である以上、ボクのルールに従ってもらう。……この件は学園長に報告し……ボクは先輩方の退学を要求する。
この厳格なハーツラビュル寮に……汚いものを持ち込まないで頂きたい！」
「……だ、とよ。お前ら、そんなやつだったんだな。……リドル、俺が連れてくよ」
「甘くしたら許さないよ、トレイ。甘くていいのはタルトだけだ」
「はいはい」
いつからいたのか、トレイ先輩が……3人の先輩を魔法で縛り、連れていく。
……部屋に残されたのは、半裸の私と……寮長。
……謝らないと、と思って口を開くと、声が重なった。
「「フラミンゴの餌やり当番は」」
……ぽかん、とリドルは目を見開き。
……いや、と首を振って。
ばさ、と。
寮長のマントを、私に被せて、目を逸らした。
「……キミが法律を破るなんて可笑しい！……トレイと探していたんだ。何か……起こっていないか、と。……大丈夫、かい」
「……う、ん」
頷きながらも……ぽろぽろ、と涙がこぼれ始めてしまって。
止まらない涙を見て……リドルは……。
「……フラミンゴの餌やり当番は、今日はボクがやっておく」
「……え」
「早く制服を……その。着て。……部屋まで送っていくから」
「……でも、寮長」
「……寮、長」
リドルは私にまた……悲しい目を向けるが。
「……もうこんな事が起きないよう、学園長に直訴する。Aをもう、2度と傷つけない……キミが安心して暮らせる寮にする。それが……」
寮長、の役目だから、と。
私は頷いて、制服を正して……部屋まで送って貰った。
「……ありがとう、リドル……寮長」
「……ゆっくりするのだね。……今夜……その。……心乱されるのなら……メールや電話も……交換、してただろう」
……同じクラスだ、と喜んだ時に交換したことを思い出して。
まさかマジカメやってないとは思わなかったが。
寮長は、何故か目を逸らしながら言うのだ。
「ボクは今日深夜まで起きているから。……遠慮せず、かけてくることだね」
おやすみ、と声をかけて優しく扉を閉める、私が返したマントを翻すその姿に。
……優しさを感じて、1人になった私はまた、泣いた。
学園でただ1人だけ。
私を……大切にしてくれている人だ、と。
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リュウ(プロフ) - たなぼたさん» ああ……とても励みになります……お言葉ありがとうございます……。ストレスのはけ口みたいになってますが楽しんでいただけているのならとても嬉しいです……！ぼちぼちまた書いていくと思うのでよろしくお願いいたします♪ (2020年10月2日 3時) (
レス) id: 4f9eddeefa (このIDを非表示/違反報告)
たなぼた(プロフ) - なんで評価は1人1回しか出来ないんでしょうね！？最高に面白いですいつも癒しいただいております！！！いきなり謎テンションでコメント失礼しましたこれからも頑張ってください！！！ (2020年10月1日 21時) (レス) id: 5dc0002f3d (このIDを非表示/違反報告)
リュウ(プロフ) - マザーグースさん» ありがとうございますー！ぽつぽつ書いていくのでお付き合い頂ければ嬉しいです♪ (2020年9月20日 20時) (レス) id: 4f9eddeefa (このIDを非表示/違反報告)
リュウ(プロフ) - 無銘ちゃんさん» ありがとうございますー！ぼちぼちまたやっていきますー！ (2020年9月20日 20時) (レス) id: 4f9eddeefa (このIDを非表示/違反報告)
マザーグース(プロフ) - うにぁぁぁあ………続編おめでとうございます……(感動と尊さのあまり語彙力が低下中) (2020年9月20日 11時) (レス) id: 446891bd7a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：リュウ | 作成日時：2020年9月20日 3時
