…そうだ、番外編作っちゃおう！と思った今日この頃。【文スト】 弐！

【ホラー映画を見ろ】・とあるアニメーター様リクエスト ページ43

『……中也さん』

「……何だ」

『此処何処ですか』

「俺が聞きてェ」



二人仲良く白い部屋で蹲る。これが今話題の【○○しないと出られない部屋】か。驚く程嬉しくねえ。

それとあそこに書いてある紙は何だろうね。凄く莫迦なことが書いてある気がするんだけど何だろうね。いやもうさっき確認しちゃったんだけどさあ！ ねえ!!



「……観るしか、ないだろ」

『死ぬ気ですか』

「は、ハハ。流石にホラー映画見ただけで死ぬってことは……無いだろ…………多分……。

…………きっと」

『何ですかきっとって！』


：：：


そうして見始めた私達。やけに画質がよくて画面がデカいテレビを持ってきた莫迦は何処の誰だよマジで。おかげで滅茶苦茶くっきり見えるよ。

そして私達は先程から抱き合っている。最初は手を繋いでただけだったものの、何方からともなくこうなった。けれどこんなことを意識している余裕は私達にはない。


……何故かって？



『ア"──ッ！！ 今何か血ィ吐き出してた！！ 如何考えても死ぬだろそいつ！！』

「叫ぶんじゃねェ凪！！ こ、こんなの……アッちょっと待ってタンマ」

『タンマじゃないですよアンタ何してんですかほら！ ちゃんと見て！！』

「無理に決まってんだろうがァ──ッ！！ 幾ら手前でも容赦しねえぞ離せコラァ！！」

『ギャ──ッ！ 異能使うのはマジで無』



こうだからである。

いやマジで無理だわこれは。あかん。謎の関西弁が出てくるぐらいに無理だということだ。

というか中也さんマフィアの幹部の筈だろ、何でこんなのにこれだけビビってんだ。なんて云ったら確実に首がスパンと飛ぶのでやめておく。



「開いた！！ 開いたぞ凪！！！」

『うおっしゃあァ────ッ!!!! やっと出れる！！』



二人で世界記録を塗り替える程の速度で出た。素晴らしい。そしてこんな悪夢はもう二度とないことを祈る。


：：：


余談ではるが、先程まで意中の相手と抱き合っていたことを思い出し悶える中也を何名かの上級構成員が目撃していた。

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