その音をかき鳴らせ！【瀬見英太】

個性的 ページ8

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「こんな感じでいいかな」






ライブ当日の午後、等身大の鏡で確認をする





鏡には黒いスキニーに白い半袖Tシャツを着て
ウエストポーチを斜め掛けしてキャップ帽を被っている姿を映し出した






シンプルに服装を決めお気に入りのスニーカーを履いて玄関をあとにする。待ち合わせは３時






わくわくしている自分に気づき、これはきっと好きなバンドを見に行くからだと自分に言い聞かせた








・・・





「お待たせ！」



「少し前に着いたばっかりなので…えっ」









待ち合わせ主の声に顔を上げ、一瞬人違いかと思ったがどう見ても瀬見さんだった







「どうかした？」


「あ、いえ。個性的だな、て思いまして。」



「お、分かるか？このポロシャツお気に入りでさ」








"個性的" な服装をしている瀬見さんに驚愕する。





いや、でもライブだしあんな格好する人いるから紛れるだろうとは思い、もう一度上から靴の下までを見る





迷彩柄のシャツに四つポケット付きのハーフパンツにスニーカーというスタイルだった






四つポケットと言ってもハーフパンツの生地とはそれぞれ違うカラフルなポケット







ハーフパンツによって私服の個性が主張し合っていた







「あの…ライブまで少し時間あるので
　古着屋行きませんか？」






____私、古着屋好きなので









そう付け足し、一緒に古着屋へと向かった




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