軽音部のイケメンが知り合いだなんて！

緊急事態。 ページ18

職員室に到着したが


いまだに中間先輩からの説明はない









緊急事態って、何が起こったんだ？




楽器が壊れたとか、部室のエアコンが壊れたとか？









中間先輩の呼びかけに応じて、顧問が職員室から出てきた









中間先輩が少し前に出て、静かな口調でしゃべり始める









中「軽音部の部室が使えなくなるって、どういうことですか？」



A「ぅえっ！！？」









部室が使えなくなる？









中間先輩が言ったことが本当なら、これは本当に緊急事態だ









普段の漫研は放課後、英語室で活動をしている



ペンと紙さえあればどこでも構わないが、

顧問が英語の教師だからという理由でそうなった








一方の軽音部は、ドラムやらアンプやらの機材があるため

今では授業で使われることのない教室を１室、部室としていた









中「あそこ使えなくなったら、練習ができません」







いたって落ち着いた声で続ける







中「どうしてですか？」








ずっと黙っていた顧問が口を開く


あ、ちなみにこちらは軽音部の顧問の数学の先生








顧「昨日付で新しい部活が出来た。


　 かるた部。畳を常においておける教室で活動したいらしい」








中「それなら他の部活だって・・・」









顧「それがな、うちの部が一番部員が少ないんだ」









人数が少ないからって、追い出されるの？

そんなの理不尽じゃない？









そう思って、中間先輩を見上げてみると、やはり先輩も眉をひそめてうつむいていた









「「「・・・・・・・・・。」」」









昼休みのにぎやかな廊下の一角、

私たちのいるところだけ明らかに空気が沈んでいる









この沈黙に耐えかねた顧問が口を開こうとしたとき

中間先輩がさえぎるように、こう言った









中「もしかして、部費削減も同じ理由ですか？」









A「ぅえぁ？？」









我ながら変な声だな、って思ったけど

そんなこと気にしてる場合じゃない









A「えっ、先輩、それほんとですか？」









そんな私の問いかけに応じたのは、中間先輩ではなく、顧問の先生だった

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