【ハイキュー】もう無理です。

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*







『休憩です！』









コートから戻ってくる部員たちに、タオルとドリンクを渡すべく近寄る。
そこで、暑くなって脱いだロンTを貰ったりすることも仕事だから、脱いでる人がいないか確認する。





すると案の定、松川がロンTを脱いでいた。









『松川、ロンTもらうよ』









そう言って振り返った松川と目が合った。
それなのに。









「ごんべー、これよろしく〜」







「あ、はい！」









そしてお決まりの、ニヤニヤしてこちらを見る顔。









『いやなんでよ！？私と目あったよな？』







「いやー、ごんべーに渡したい気分でさ〜」







『なんてやつ。確かに結ちゃんは可愛いけども』







「え、いや、そんなことないです！」









そう言ってアタフタする結ちゃん。
ほらね、その言動がもう可愛い。癒される。









「松川ー、そんなこと言うなよ。Aも可愛いだろ〜？」







『花巻……！』







「顔と性格以外は」







『…逆にじゃあ可愛い所ってどこだよ？』









期待した私がばかだったらしい。
でも結局、いつもみたいに笑ってるし。





さっきのも、からかってるだけだよね。
みんなから私の必要性がなくなった訳じゃ、ないよね。





……そう考えていた不安も、









「あ、そう言えば！今週末合宿あるから！！」







「「「……は？」」」







「烏野と、東京から音駒と梟谷も来るんだって！伝えるの忘れてた、ゴメンね☆」







「クソ及川ぁああ！！」







「いでっ！？ちょ、岩ちゃん待って…！！」









……及川の突然の連絡に、全部吹き飛んだ訳だけど。





この時の私は、いつも通り合宿も頑張ろうと思っていた。
＿＿自分の心の限界に、気づきもしないで。

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