タイトル未定 ページ36
橙 side
サビ前からサビ終わりまでの約数十秒だけの演奏。
自室で何度も何度も演奏したその部分を弾き終わると、大倉くんは盛大に拍手しながら笑顔を向けていた。
「・・・どう、かな?」
「ホンマにすごいです!カッコよくて!」
「そっか。それはよかった」
へにゃりと笑うと大倉くんも一緒に笑ってくれる。
「ちなみにこの曲、なんて言うんですか?
バンド名も教えてほしいです!僕、めっちゃすきになってもうて、聞き惚れちゃったんで」
そういわれて返す言葉をなくしてしまった。
この曲はまだ世に出ていない。
この曲を演奏できるのは世界に二人しかいない。僕と章ちゃんだけだ。
そしてこの曲を演奏することがあったとしても、それはバンドではない。
ギターとベースだけ。
いやそもそも今の状況では世に出るかすらわからない。
章ちゃんはバンドを組むくらいならこの曲は没にする、とまで言っている。
「あ・・・、えっと・・・」
「どうかしはったんですか?」
「これ、・・・章ちゃんが作った曲で・・・」
「え!?そうだったんですか!演奏だけやなくて作曲もできるなんて、ホンマに多才なんですね!」
「せやねん・・・!」
ごまかすように苦笑いをして頷く。
「素敵なええ曲やと思います。もし完成したらまた聞かせてください」
「うん、ありがとうな」
お礼を言って大倉楽器を後にする。
すっかり暗くなってしまった夜道を一人で歩きながらふと考える。
この曲が完成する日はくるのか、と。
✼••┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈••✼
すっかりご無沙汰してます。。。
ふいにログインして、気ままに書き始めてみました
(設定をまとめたノートが行方不明なので記憶を頼りに書いています・・・笑)
気まぐれで戻ってきてしまったのですが、また読んでもらえたらうれしいです。。。
・
63人がお気に入り
「オリジナル」関連の作品
この作品を含むプレイリスト ( リスト作成 )
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
∞章いちご∞(プロフ) - 大好きです。この章説。続きを書いてほしいです。更新楽しみにしてますね! (2016年8月15日 8時) (レス) id: 71e837c081 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:かぷちーの | 作成日時:2016年7月12日 22時