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あの警備員さんに声掛けたらいいのかな...。
メイク直しさせて!と言った朱里にされるがままになっていたら、あっという間に10分は経った。
『あの〜...佑京くんの、、ゆ、友人?なんですけど...』
[…あぁ!じゃあ、あちらの扉からどうぞ]
そう言って警備員さんが指を指した扉には
【関係者以外立ち入り禁止】
と書かれていて。
なんだか緊張で胃が痛くなってきたかも。
一緒に行ってはくれないのね...と後ろ髪を引かれながら、恐る恐る扉を開ける。
もう本当に胃が痛いけれど、とりあえず佑京くんを探して歩くしかない。
キョロキョロしながら歩いていると、
[あの、誰すか]
という声と同時に肩を叩かれた。
背も高いしガタイもいいから、多分選手の方。
挙動不審だから怪しまれたのかもしれない。
とりあえず、佑京くんの名前を言えば佑京くんの所まで連れていってくれるかな。
『えっと、あの、佑京くんの...』
[ファンの人?ここ入ってきちゃダメですよ]
...あ、これ佑京くん私が来ること言ってない?
ど、どうしよう...もしかして今私って、圧倒的に怪しい人だよね...?い、1回出直そう...。
『あ〜...ですよね〜...帰ります...』
踵を返して出口へ向かおうとしたけれど、腕掴まれてるから帰れないよね〜...。
[いや、一緒に警備員さんとこ行きましょうか]
………お、、終わりだ!!!
佑京くんに会えず、警察にも捕まる!
少し泣きそうになりながらついて行こうとしたその時。
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作者名:ちゅお子 | 作成日時:2023年7月3日 2時