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「じゃあ、俺の膝の上にいるの嫌?」
『嫌ではないですけど、恥ずかしいです、、』
突然始まった質問タイム。
「じゃあ、手繋がれるのは?」
山崎さんは私の手を取って恋人繋ぎをした。
『嫌じゃないです...わっ、』
私が答えると、繋いでいた手をグッと引かれ山崎さんの胸にダイブした。
「ハグされるのは?」
山崎さんの声が耳元で聞こえて思わず目が眩みそうになる。
『あ、あのっ』
「嫌?」
その声はいつもより低くて、やけに耳に残る。
『...嫌じゃないです、、』
「ふふ、ドキドキだもんね」
『っ、、あの、!もうやめ、』
突然体が離れたかと思うと、今度は顔が近づいてくる。
思わず顔を引くと、すかさず山崎さんの手が後頭部に回って逃げ場を無くす。
「キスは?嫌?」
唇がくっついちゃうような距離で止まって、獲物を狩るような真っ直ぐな目に捉えられて逸らせなくなる。
息が詰まって呼吸が出来ない。
苦しくて、視界が滲みだした時。
「っごめん!」
ぱっと顔が離れて隣の椅子に降ろされる。
「完全に理性失ってたわ、ちょっと頭冷やしてくる。」
ドアノブを捻って部屋から出ていこうとする山崎さんの服を掴んで引き止める。
「ど、どうした?」
頭に?を浮かべる山崎さん。
気づいたの、言わなくちゃ。
『...な、治してください、』
「治すって、何を、?」
『山崎さんと居ると、どきどきして、胸がきゅってなって苦しくて』
私、山崎さんが好きみたい。
「え、ちょ」
『だから、!...キ、キスして治してください』
「...ごめん、一生治せない。
悪化させるけど、いい?」
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作者名:ちゅお子 | 作成日時:2023年7月3日 2時