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予想だにしていなかった話で、一瞬思考が止まった。
着いて行く…?
由伸先輩の中ではその選択肢があったの?
なぜ?
『いや、無理ですよ…?そんなお金ないですし』
「、、はぁ…」
由伸先輩は、分かってねぇなぁ…とでも言うようにため息をついた。
「俺そんな適当に話してるように見える?」
見えます…と言いたいところだけど、多分そういう空気じゃなさそう。
いやいや、本当にそんなお金ないんだけど…。
頭に?を浮かべる私に、もう一度ため息をついて意を決したように口を開いた。
「俺、1人ぐらい余裕で養えるんだけど」
これでもまだ分からない?と言って、固まる私を横目にビールをグビッと飲み干した。
な、ど、どういう、それって、要するに、、何?
全く機能しなくなった頭に鞭を打って、冷静になれ冷静になれ…と言い聞かせる。
1人ぐらい余裕で養えるって、
それって私を養えるってこと?
それって一緒に住もうってこと?
それってプロポーズ?
え、プロポーズ!?
や、それは流石にないか…。
じゃあ、何?
先輩は一体何を考えてるの?
私が頭をパンクさせているのを、満足気な表情で見ている由伸先輩と目が合った。
心臓がきゅっとなって、上手く口が開かない。
『ぁ…えっと、あの…』
「ふふ、、何、悪い話じゃないっしょ?」
由伸先輩は私の顔を覗き込んで
「だってA、俺の事好きじゃん」
と、得意げに言って目を細めた。
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作者名:ちゅお子 | 作成日時:2023年7月3日 2時