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〜数時間後〜
『あっ、ごめんなさい。ついこんなに長く...。』
津田「色々と話してくれてありがとうな。それと、一つお願いがある。」
『お願い、ですか?私にできることなら。』
津田「俺に、Aちゃんを守らせて欲しい。」
『え...?』
津田「俺の隣で、俺に守られていて欲しい。」
『津田さんなら、女性なんて選び放題でしょ...。』
津田「そう見える?」
『はい、とても。』
津田「そんなキッパリ言うなよ。俺も、長いこと独りだよ。」
『でも、遊び慣れてるじゃないですか...。』
私がそう言うと、津田さんは決まりが悪そうに頭を掻いた。
津田「20年ぶり、こんなの。オジさん、若い頃を思い出して頑張ってナンパしちゃった。」
『...。』
津田「オジさんの努力に免じてさ、頼むよ。」
『...津田さんは優しいんですね。ありがとうございます。』
津田「嬉しいよ、この歳になってこんな可愛い彼女が出来ちゃってさ。」
そして津田さんの温かい身体が私を包む。
私も負けじとギュッと抱き締める。
『いいのかな、こんな急に...。』
津田「いいんだよ、何が起こるか分からないのが人生だから。」
『津田さんが言うと深いですね。』
津田「今日は何も考えずに寝ようか、このまま。」
『はい...。』
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作者名:佃煮 | 作成日時:2023年3月15日 17時