X is＿＿?2

side story ページ9

mingyu side



『一生懸命なだけなミンギュじゃダメなんです、上手なミンギュにならなきゃいけないんです』

ポジション評価のレッスン後
個人インタビューを終えて部屋を出ると気が抜けて、左足が痛むのに気づく。
インタビュー中泣かないようにと必死に足を叩いて我慢していたみたいだ。


僕は練習期間も短くて、ダンスもまだまだでそんな僕への世の中の反応が厳しい事も頭では理解しているはずだった。でも僕も1人の人間だから悲しいものは悲しくて、僕は一体何をしているんだろうと考えていたら無意識にため息が溢れていた。

「ミンギュ？」

その暖かい声を聞いただけで涙が出そうになる。

『Aヒョン...』

「ミンギュ、インタビュー終わったの？」

『はい...』

「そっか、」

敢えて何も聞いてこないのはきっとヒョンの優しさ。

しばらくただ僕の隣に居てくれたヒョンが口を開いて

「ねぇミンギュ、泣きたい時はさ僕が肩貸してあげるよ。だから我慢しなくていい」

と優しく笑うヒョンに僕の中で我慢していた感情が溢れ出した

『.....っ.....ヒョン、僕このままでいいのか分からなくて...』

「....僕は今のミンギュが好きだよ。誰よりも一生懸命で、誰よりも誠実なミンギュが好き。」


ヒョンは本当に不思議な人だ。ヒョンの一言でこんなに温かい気持ちになれるなんて、先の見えない暗闇の中からヒョンの言葉で救われたような気がした。今までやってきたことが間違ってなかったんだって思えた。


その日僕は抱きしめて励ましてくれるヒョンの腕の中で気が済むまで泣いた。


1人でも今の僕を愛してくれる人がいるなら、僕は僕のまま頑張ろうと思う。

また明日からヒョンが好きな僕らしく頑張りますね、ヒョン。



(ミンギュ〜？)
(....スーッ...スーッ..)
(え、寝てる！？！？)
(....スーッ...)

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