季節外れ 10 ページ38
side二郎
誰もいないリビング。
……まぁ正確には、いち君が横のソファーに寝そべってスヤスヤ寝息をたてている。
何一つ物音のたっていないリビングで、この前のことを思い出していた。
普段と同じように起きた朝。
普段は聞こえないような三郎の部屋からの不自然な音。
普段は決して見ることのないであろう、
三郎が苦しそうに倒れている姿。
……そして……
そんな三郎をみて、何もできずにただ立ち尽くすことしかできない、無能な俺。
……俺は馬鹿だ。
弟が倒れていたって言うのに、何一つしてやる事ができなかった。
普段ニュースを読んで、新聞を読んで、様々な知識を手に入れているはずにも関わらず。
実際に目の前で弟が苦しむ姿を見たら、頭が真っ白になって……
……情けない。
そんな事を考えていると、自分の体がふと、誰かに包まれた。
いちくんだ。
「どうしたの？いちくん？」
そうやって聞いても、いちくんはニコニコとしているだけで……
心なしか、怖くも感じた。
そのままいちくんは俺のことを離そうとしなかった
「……いちくん……？」
「じろ………怖かっただろ。大丈夫か？」
「っ………………」
いちくんの顔を見ただけで、声を聞いただけで、
涙が止まらなかった。
「いちくんっ…………俺……おれっ………
何もできなかった……………
突然三郎が倒れて……………
おれ……………頭真っ白になっちゃって……………………」
結局また、大切な人が苦しむのを黙ってみるだけだった。
無力な自分が情けない
するといちくんはより一層俺を強く抱きしめた
「じろは悪くない。
昔も今も…起きたことはじろのせいじゃないんだからさ。」
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優子 - 読みました。続きが気になります。 (2015年11月23日 14時) (
レス) id: 059e629431 (このIDを非表示/違反報告)
ナツ(プロフ) - アオゾラさん» コメありがとうございます。読んでくださっててありがとうございます。高校生活楽しみます！絶対帰ってくるので少しの間お待ちいただけると嬉しいです。笑笑 (2015年5月2日 17時) (レス) id: ed96da42f6 (このIDを非表示/違反報告)
ナツ(プロフ) - あかっちさん» コメありがとうございます。楽しみにしてくださる方々のためにも頑張って行きたいです！馴れ馴れしいなんてことありません。とても嬉しいです！ありがとうございます。(｡-_-｡) (2015年5月2日 17時) (レス) id: ed96da42f6 (このIDを非表示/違反報告)
アオゾラ(プロフ) - 初めまして、アオゾラと申します。いつも楽しく拝見させて頂いております。今しか出来ない高校生活楽しんで下さいね。いつまでも待っています。 (2015年4月29日 19時) (レス) id: d7c302b966 (このIDを非表示/違反報告)
あかっち(プロフ) - はじめまして。いつも読ませてもらってます。でも、ナツさんの考えに私は賛成してます。応援しながら。楽しみにしながら。待ってます。はじめてなのに、なれなれしくてすみませんっ(^^; (2015年4月29日 14時) (レス) id: ed39a4acca (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：バナナツ | 作成日時：2015年3月7日 20時
