検索窓
今日:5 hit、昨日:11 hit、合計:21,458 hit

ページ12

英二「ぼ、僕よりアッシュが作る方が良かったかな…?」

さっきの私の反応に、不安な顔をする英二。

『ううん…嬉しい。ゴホッ…お願い』

英二「うん!任せてよ!じゃあ、ちょっとキッチン借りるね。すぐできるから少し待ってて」

『うん』

アッシュ「俺も手伝う」

張り切って出て行った英二に続いて、アッシュも出て行く。
途端に静かになった部屋は、二人が来る前より寒くなった気がする。
実際はそんなことはないはずだけど、そう感じるのは、風邪で弱っているせいかもしれない。
風邪のせいで体だけじゃなく心も弱るなんて、ちょっと情けなく思う。

『はぁ…』

布団に潜り込むと睡魔が襲ってきた。
今英二たちがご飯を作ってくれているのにそれではいけない、と慌ててまた布団から少し出る。
時々出る欠伸を噛み殺しつつボーッと待っていると、ノック音が聞こえてきた。

英二「かの、入るよ」

ガチャ

『…ん、良い匂いがする』

英二「お粥だよ。食べられそう?」

『ゴホッうん、大丈夫。でもお粥って?』

英二がトレイに乗ったお皿の中を見せてくれる。
お皿の中は真っ白だった。
よく見ると、全てお米だ。

『…ご飯?』

英二「ただのご飯じゃないよ。ご飯を煮て、柔らかくしたんだ。でも、それだけじゃ味気ないかなと思って、少しだけ塩を入れたよ」

まぁ、本当は醤油を入れようと思ったんだけどね、と苦笑いする英二。
家には醤油は置いていない。
だから、代わりに塩にしたんだろう。

アッシュ「味見したけど、結構美味かったぜ」

『そうなんだ…ゴホッ。ありがとう英二。食べる』

英二「うん、どうぞ。熱いから気を付けてね」

英二から温かいお皿と、スプーンを受け取る。
スプーンで掬い、フーフーしてから食べてみると、とても美味しかった。

『美味しい』

英二「良かった。まだあるから、良かったら食べてね。あ、でも残ったらまた温め直せば食べられるから、無理して食べなくて大丈夫だよ」

『うん』

はふはふしながら、ゆっくり食べる。

・→←風邪



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.3/10 (52 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
69人がお気に入り
設定タグ:バナナフィッシュ , BANANAFISH , アッシュ   
作品ジャンル:アニメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

雪月花のとびうお(プロフ) - 、さん» 大変失礼致しました。外した気でいたのですが、どうやら外せていなかったようです。今後気を付けます。 (2020年2月1日 7時) (レス) id: b36649e14a (このIDを非表示/違反報告)
- オリジナルフラグ外して下さい (2020年2月1日 7時) (レス) id: 4afe35e6c5 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作成日時:2020年2月1日 6時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。