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とある日の出来事。
この日は朝から、なんだか身体が気怠いなーと思っていた。
桐「…………ねぇ、大丈夫?」
『え?なにが?』
桐「なにが?じゃなくて。
顔色。やばすぎ。覇気ない」
お昼休み、桐と二人で昼食を取っていると、桐が眉間に皺を寄せながら、私の顔をまじまじと見つめる。
『………んー、言われてみれば熱いような寒いようなってかんじはする』
桐「あーこりゃ今から更に上がるやつかもな」
今日はぽかぽか暖かいはずなのに、ブルブルと震える身体。
寒い、というワードを口癖のように放ってしまう。
桐「渡辺君は?」
『……ん?何が?』
桐「いやいや何がって、
体調悪いの知ってるの?」
何が?って言い過ぎ、と、
呆れ顔の桐。
『わざわざそんな事言う訳ないよ、お仕事中なのに』
桐「え、あなた達ほんとに付き合ってるの?」
うーん、付き合ってたらその日のコンディションまで逐一報告せねばならないものなのだろうか。
『うう………体調悪いって自覚した途端急に頭痛くなってきた……』
桐「はぁぁぁ、とりあえず、ふっかに伝えておくか」
なぜふっか?
まあ、同じ部署だし、翔太君に心配かけちゃうよりはマシか。
そんな時、タイミング良く現れるのが
辰「お疲れっす〜」
この男だ。
桐「ねー、Aが死んでる」
辰「ね。朝から顔真っ赤なんだもん。
絶対熱あるだろお前」
おでこにピタッと自分の手のひらをくっつけるふっか。
やっぱり、気づかれてたか。
辰「はい、帰りましょう。微熱どころじゃねーわこれ」
桐「………心配だから、ふっか家まで送ってやんなよ。
宮舘さんに伝えとくから」
宮舘さんというのは、この部署の部長。
辰「………めぐ、大丈夫?
お水買ってこようか?」
『ん。へーき。なんなら午後も頑張れるよ、』
辰「バカ、周りが気使うわ。さっさと帰るぞ」
後は片付けとくから帰る準備しな、と桐。
お言葉に甘えるように、ふっかに腕を引かれるような形でオフィスに荷物を取りに行く。
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takkimakki(プロフ) - どれも本当にステキなお話。。続き、読みたいです!! (2022年12月17日 10時) (レス) @page16 id: ff744b84c3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:バナナオレ | 作成日時:2021年2月25日 12時