照兄の彼女になりたい6

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『…………で、結局入っちゃってるし』



照「いーじゃん、昔は一緒に入ってたんだからさ、文句言わないの」





柑橘系の入浴剤の香り。



白濁した湯船に浸かる、岩本兄妹。





わしゃ、っと、少し長めの濡れた髪をかき上げる姿が、様になっている照。





『…………なんか、照やっぱエ ロい』



照「は、何急に」



『ひーくん時代にさ、
エ ロいっしょ、って自分で言ってたよね』



照「照兄時代の時も思ってた？」







『……………お風呂上がり、上裸でリビング現れるたび
心臓壊れるかと思った』




本気で、赤くなる顔誤魔化すの大変だったもん。




照「………お前もさ、
いっつも風呂上がり薄着だったじゃん。

俺びっくりするほど毎回元気になっちゃう息子鎮めるの必死だったんだけど」



『はあ！？ばっかじゃないの』





ケラケラ笑う照。





照「制服のスカートも短いし。
今の仕事だって、際どい衣装ばっかじゃん。

真っ白な腕も足もお腹も本音を言えば誰にも見せたくないんだけど」







『あー、その事なんだけどさ』






実は、なんとなく、この日決めた事があって。






『……………辞めようかなって思うの』








照「…………は？何を？」








『芸能活動』








大きく目を見開く照。








照「……………は？


なんで？」








『実を言うとさ、




前々からしんどかったんだよね。


周りを気にしながら生きてかなきゃならないの。



私あんまり縛られるの得意じゃないし。


今回の件で、強く思ったの」







今まで応援してくれたファンの人達には申し訳ないけど、





私は、






『私は、



今まで照に守ってもらってばかりで

辛い思いさせてしまった分、






今度は、私が照を守りたい。



幸せになりたい』








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