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家に帰り付き、リビングの時計を見あげれば、11:30。
丁度いいじゃん。
あと30分。
美容室に向かう用のナチュラルメイクを一旦落とし、
スチーマーを当てて、念入りにスキンケアをした後、
デート用の念入りなメイクを施す。
12:00。ぴったり。
家を出て、5秒。
ピーンポーン
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ガチャ、
照「…………Aちゃん、昨日は、」
恐る恐る開いた扉の向こうには、
絶妙に気まずそうな顔をしたひーくん。
私の姿を見た途端、目をこれでもかという程見開く。
照「…………は、なに、」
『おはよう！もうこんにちはかな？』
照「いや、こんにちはなんだけど、
…………髪、」
『………私は、私だから。
比べないでよね！一般人と』
お邪魔しまーす、と
何のお構いもなしに勝手に彼の家に上がる。
照「………Aちゃん」
『呼んでくれないの？Aって』
照「………重ねられてるって思われたくないから、」
『いいよ。Aって名前、好きだから。
Aは、私の名前だから』
振り返って、最高の笑顔で。
照「………A、おいで」
遠慮がちに広げられた両手に、飛びつく。
ふっ、と笑った声が聞こえたかと思うと、
ぎゅー、っと抱きしめてくれる。
照「…………比べてないよ。A。
俺は、Aが好きなの。
1番も2番もない。
今目の前にいる、Aだけが好き」
『………ん。ありがとう』
でも。
『でも！残念ながら私には彼氏がいるのです。
それも、プロポーズまでしてもらった彼氏が。
昨日奪うって言ってくれたよね？
あれ、嘘じゃない？』
ゆっくりと抱きしめる力を弱めて、少しだけ身体を離し、両手で頬を包み込んで、私を覗き込むひーくん。
照「………嘘なわけあるかよ。
絶対俺のものにするから。
覚悟しろよ？
Aが、好きだよ」
ゆっくりと顔が近づいてくる。
私も目を閉じ…………
………そうになるけど、
すっと手をひーくんの唇の前にかざす。
照「………は？ダメなの？」
『奪ってからね』
照「ねーえー！
お預けはナシだろ、A！」
『ダメです〜！
てかまだ髪の感想言ってなくない？』
こんなにばっさり切ったのに。
キスする前に、感想のひとつやふたつ、言えないの？
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バナナオレ(プロフ) - きあさん» いつもありがとうございます！ワクワクしながら楽しんで頂けると嬉しいです〜！ (2021年2月15日 0時) (
レス) id: 8d68e251dd (このIDを非表示/違反報告)
バナナオレ(プロフ) - ゆきらさん» ありがとうございます！一気読みだなんて………！恐縮です！更新頑張ります！ (2021年2月15日 0時) (レス) id: 8d68e251dd (このIDを非表示/違反報告)
きあ(プロフ) - うわ〜！良いところで終わった！！続き楽しみにしてます！！ (2021年2月14日 3時) (レス) id: 678bb18c7b (このIDを非表示/違反報告)
ゆきら(プロフ) - 初めてコメントを書かせていただきます！いつもありがとうございます！5を一気読みしました。涙が止まりませんでした。この作品の登場人物はみんな本当にいい人たちばかりで、みんなに幸せになってもらいたいと思いました！！移行後も楽しみにしています！！ (2021年2月14日 1時) (レス) id: a622c924d4 (このIDを非表示/違反報告)
バナナオレ(プロフ) - みなみさん» ありがとうございます！是非楽しんで見て頂けると嬉しいです！ (2021年2月14日 0時) (レス) id: 8d68e251dd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：バナナオレ
| 作成日時：2021年2月6日 12時
