照兄の彼女になりたい4

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Hikaru side






あいつ、やりやがった。




確認してもAがどこに住んでるかなんて知らない俺はここ選ぶんだろうけどさ。



まさか同じマンションの隣の部屋契約するなんて思わないじゃん。



どんだけ俺に協力するつもりなんだよあいつ。





照「………とりあえず入るか。
ポストに鍵入れてるって言ってたけど」



『いやいやオートロックなんだから、
内側からしかポストの中身見れないよ。

どうやって入るつもりだったの？』





Aが迎えに来てくれる事になったのは蓮に話してあった。


そりゃ、一緒のマンションなんだから、オートロック開けれるに決まってるもんな。


わかっててポスト入れやがったな、あいつ。




完全にしてやられた。






照「…………まじで、なんなの」



『天然なんだね、そのお友達』



ちげーよ逆だよ策士だよめちゃくちゃ。


しかもちょっと意地の悪い。






とりあえずAに開けてもらい、初期設定のロック番号を入力し、ポストを開ける。



カギと共に一枚の小さなメモ。







"サプライズ大成功"







グシャッ





『どうしたの？』


照「いや、なんでもない、行こ」








康二にバレるの時間の問題だろこれ。


………あまり長引かせるなって事か。







いいよ。すぐにでも奪ってやる。


康二とはきちんと決着つけなきゃだし。





俺がいない間Aの事守ってくれた恩はある。





でも、どうしてもダメ。


Aだけは、譲ってあげられない。








さっき、私も知りたいって言った後、


一瞬ハッとしてから、


友達として、なんて補足をつけてきた。




そのあとあからさまに落ち込んでやんの。








なあ康二、

そんな関係、馴れ合いじゃん、ただの。




ちゃんと、Aが俺の事好きになってくれれば、
納得してくれるか？





自分勝手なのはわかってるけど、


Aは、昔からずっと、俺のだから。







蓮はAと康二、どちらともの友達だ。




それでも、蓮は俺に味方をしたって事は


Aは今、心から幸せにはなれてないんだろ？







なら、本当にごめん、




そろそろ返してもらうから。







康二に出来ないのであれば、



俺がやるから。








メモを握りしめた拳を見つめながら、心の中でそう決意した。









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