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康「なあ、A。
昔話でもせーへん？」
『えー？どんな？』
康「………Aにとって、
付き合う前の俺って、どんなんやった？」
付き合う前の康二か…………
『んー、周りからは
アネゴと弟みたい、って言われる事多かったけど、
私はそんな事あんまり思った事なくて』
『気づいたら常に一緒にいる存在、かな』
康「え！付き合う前やで？
そんな事思ってくれてたん？」
『ええ、康二は違うの？』
康「俺はもう、中学で俺が人見知り発揮してどうしようもなくなってた俺を
Aが仲間に入れてくれたあの時から
俺にとってAは天使やもん」
『天使って』
大袈裟なんだよなぁ、いつも。
康「なにを笑うねん！
Aは出会った頃も、今も、変わらず俺の一番大切な女の子やもん」
ねぇ、康二。
聞いてもいい？
『私に触れたいキスしたい、って思ってた？』
康「そら思うよ。ずっとキスしたかったもん」
『自分の物にしたい、って思ってた？』
康「おん。当たり前やん」
『私が蓮とかラウとかと一緒にいる時は、どんな気持ちだった？』
康「………嫌やったで。めちゃくちゃ。
そこ俺の場所やねんけど、って。
Aに気安く触らんといてって思ってた」
『私が康二と同じ気持ちだと、嬉しい？』
康「…………嬉しいに決まってるやん」
ピタリと、歩みを止める康二。
康「………叶う事なら、
Aを誰にも見せたくないし、俺の手の届く場所に一生閉じ込めておきたいって、思うよ」
真剣な瞳で、まっすぐ私を捉えて離さない。
あまりの瞳の力強さに、私は息を呑む。
康「でも！
Aはモデル兼女優っていう、立派な仕事をこなしてるねんから、
Aの夢とかやりたい事を応援したい気持ちの方が大きいで！」
今度は笑顔でそう話す康二が、眩しい。
康「世界中の人に自慢したい！
俺の彼女すごいやろ、可愛いやろ、綺麗やろ、って。
だから、せめて一緒に居る時だけは、
Aを独り占めしたい」
異国の、見知らぬ土地で、私にそっとキスを落とす康二。
康「A、好きやで」
ひーくんが言ってた好きと、同じだ。
でも、私はその感情に共感する事はできない。
私が、康二に抱いている好きは、
もっと穏やかなものだから。
『好きだよ』
私も、とは言わない。
康二の好きとは、明らかに違う好きだから。
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バナナオレ(プロフ) - moさん» ありがとうございます！こんなに長いのに一気見とは…！嬉しいです！ (2021年2月5日 2時) (
レス) id: 53ed19130e (このIDを非表示/違反報告)
mo(プロフ) - 昨日一気見してから、続きが楽しみでしたっ！更新ありがとうございます(^^)しっかり照兄の沼にハマりそうです！！ (2021年2月4日 1時) (レス) id: ae578d49b3 (このIDを非表示/違反報告)
バナナオレ(プロフ) - みかんさん» ありがとうございます！全員無事キャスティングできてよかったです！ (2021年2月3日 23時) (レス) id: 53ed19130e (このIDを非表示/違反報告)
みかん(プロフ) - やっぱりキャスティングはまり過ぎてて感動します！ワクワクしてます！ (2021年2月3日 1時) (レス) id: 17d3465780 (このIDを非表示/違反報告)
バナナオレ(プロフ) - ヨナさん» ありがとうございます！このままのペースでしっかり書き切りたいと思います！ (2021年2月1日 9時) (レス) id: 53ed19130e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：バナナオレ
| 作成日時：2021年1月28日 16時
