照兄の彼女になりたい3

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ひたすら無言で髪を乾かす照兄。


言い訳がこれっぽっちも思いつかない私は、ただ同じく黙っているしかなくて。




照「………ねぇ、」




照兄が口を開いたのは、ドライヤーのスイッチを切った頃。






『…………ん？』



照「…………こっちおいで」



ポンポン、と叩いた、照兄の隣に移動。





照「……………」



『照兄？』







ギュ、



照「…………A不足」




いつもは上から包むように抱きしめてくれる照兄が、
私の下に潜り込むように抱きついてくる。





『……ふふっ、』


照「なーに笑ってんの」



『可愛い、照兄』




私も照兄の背中に腕を回し、いつも照兄がやってくれるみたいに、ポンポンと頭を撫でる。







照「………いいなぁ、これも」





私の首元に顔を埋めて、
ふふっ、と笑って抱きつく力を強める照兄。





『照兄、明後日空いてる？』



照「…………え、空けてくれてるの？」





何の日かなんて、本人なんだからよーく知ってるわけで。
身体を離し、驚いたように私を見る。





『当たり前じゃん！』



照「……へへっ、嬉しい、やばい」





顔を両手で覆い、うわー、やばい、と喜びを噛み締めている様子の照兄。





あー、愛されてるなぁ。
嬉しいのはこっちなのに。


よかった、まだ予定空いてて。






照「一日連れ回していいの？」


『もちろん！』


照「俺が全部決めていい？」


『どこか行きたいところあるの？』





照「Aと行きたいところなんていっぱいあるよ」





どこにしよっかなー、なんて、
すっかり張り切っちゃってる照兄。







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