照兄の彼女になりたい3

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蓮「……一応、照君の望んだ形にはなりました。

Aは、照君の事忘れて、新しい幸せを手にしました。

これで、よかったんすよね？」





照「…………」





蓮「…………康二が、Aの弱みに付け込んで付き合ったようなもんなんですけどね。

俺は康二からその話聞いた時、二人を応援してたからこそ悲しかったけど、
照君が最後に康二に幸せにしてあげてって言ってたの思い出したから、そうするしかなかったんだ、って納得した。


でも、アキはもう大激怒しちゃって」



蓮「…………あんた金○マついてんの？あ？

そんなハイエナみたいな事してA手に入れて満足か？自分さえ良ければそれでいいのかよ？

………って。

そっからしばらく冷戦状態です、康二とアキ」





Aの事、心配してくれてる証拠なんだよな。


いい友達持ってんじゃん、A。








照「…………康二」




泣きながら怒鳴るあの日の康二に伝えた言葉を、

今日、また伝える。








照「Aの事、幸せにしてあげてな！」







今度は、笑顔で元気よく言えた。






康「………絶対、幸せにする。約束する」







本当に、これで終わった。



任したぞ、弟。








蓮に、アキちゃんと康二が仲直りできるように頑張るようお願いし、

電話を切った。









あーあ。さっきは笑顔で言えたはずなのにな。





一人になった瞬間、涙が止まらなくなる。







"照兄！"







目を閉じると、笑顔のAが俺を呼んでる。



記憶の中のAが、俺を覚えてるならそれでいいや。



今のAが、どうか幸せでありますように。







全ての原因を作ってしまった俺は、



過去のAと、

ずっと暗闇に閉じこもったまま。







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辰「………どした？照」



回想に浸りすぎて、ふっかの存在忘れてた。




照「………とりあえず、俺は一足先に帰るから、お前も頑張れよ。じゃあな」



辰「おおおぉい！
急にめんどくさくなったからって話まとめ…」



途中で切ってやる。うるさい。









もう、あれから5年も経ってるんだ。


正直、今でもAが好きかどうかはわからない。




確かめる意味でも、Aに会ってみたいな。









前を歩いていた女性の帽子が飛んできて、それをキャッチする。






日本人かな？




綺麗な髪の毛だな。まるでAみたい。









あーあ。









Aに、早く会いたい。









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