照兄の彼女になりたい3

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康「A、おいで」




康二の呼びかけに従い、
背を向けていた身体を康二の方へ向ける。





ちゅ、





康「…………もう、Aがこれ以上泣かんでええように、
いっぱい幸せにするな」



『…………ありがとう、康二』





優しく微笑んだ後、腫れ物を触るかのように私の頬をゆっくり撫でる、康二。







康「…………A、


照兄の事、好き？」









大好きだった。





物心ついた時から、ずっと。





笑った顔も、




怒った顔も、




拗ねた顔も、




照れた顔も、






全部、全部、大好きだった。






優しく抱きしめる腕も、



そっと触れるキスも、



激しく舌が混ざり合うキスも、





全部、全部、全部。






.







"A、好きだよ"







.








私も、好きだよ








.









その刹那、



パリーン、と音がした。







一瞬、視界がカッと白くなった後、




急にスッと、頭が軽くなった気がした。









康「………………A？」





『ごめん、何の話だっけ？』





康「…………照兄の事、

本気で好きやったん？」









『照兄………


って、誰だっけ？』









照兄？









…………………誰？









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