照兄の彼女になりたい2

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数滴手のひらに垂らし、広げて、私の髪に馴染ませて、乾かし始める。





照「しかしまじで綺麗だな、Aの髪」



『ありがとう、いつも褒めてくれて』



照「なんでこんな綺麗なの？

ちゃんとケアしてるって言ってたけど、どうやったらこんな状態保てるの？

普通に俺も知りたいんだけど」



必要以上に髪を手でわしゃわしゃとしてみせる照兄。




何か、って言われても………



『んー、ヘアケアに関しては担当の美容師さんにいつも髪の状態とか見てもらって指示仰いでるからなぁ』



照「美容室どこ行ってるの？」



『○○ってとこだよ。モデルさんとかも来るんだって』


照「へー、行ってみようかな」


『是非是非！行ってみて！
行く時はその美容師さんに伝えとくよ？
そろそろ行こうかなと思ってたところだったし』





もう2年くらい同じ美容師さんに髪の毛任してるんだよね。

メンズも得意って言ってたし、お洒落な照兄には絶対気に入ってもらえると思う。



照「こないだ切ってもらったばっかりだから、次はそこ行く事にする」



『うん、絶対いいと思う！

あーあ、これ以上照兄かっこよくなっちゃったらどうしよう、心臓もたないよ』








照「え？」







『……あっ、』







やってしまった。


ついつい、両思いな事がわかったからって、
口が緩みすぎてる。


これは恥ずかしい。




照「…………」

『…………』





やばい、気まずい。

ドライヤーの音だけが
この気まずい無言の空間の、せめてもの救いになっている。




乾かし終えた照兄は、丁寧にブラッシングまでしてくれた後、ドライヤーのスイッチを切り、そっと机の上に置くと。




『……うわっ！』



ひょいっ、と私を抱え上げて、
ベッドの上に座らせる。






『………てるに？』









チュ……………






あ、昨日ぶりだ。




下から掬い上げるような形での最初のキスから、

何度も何度も角度を変えて、落とされていく照兄からのキス。




優しすぎて、溶けてしまいそうだ。









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