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『Ｍｏｏｎｌｉｔ ｎｉｇｈｔ』 29 ページ49
ASide
"宍戸くん?!"
グラウンドに荒い息を吐きながら飛び込んできた私に、雷門イレブンが目を大きく開けた。
ばらまかれたボルトの真ん中、宍戸がふるえながら立っていた
"大丈夫?!"
"あ…おおう…"
"ああ…よかった……"
安堵のため息をつき。がたがた震える足に、私はその場で座り込んでしまった。
"A!"
"一郎太…"
私が座り込むと、一番先に走ってきたのは一郎太だった。
一郎太は顔が青ざめたまま、私を支えるように起こした。
"お前、走ったらどうする!"
"ハハ、、ごめん、、悲鳴が聞こえて、、あっ"
力が抜けた脚のせいでまたぐらつく私を一郎太は、お姫様抱っこで抱き上げた。
"?!"
"……無理するな"
"一郎太、頼もしくなったね"
心配する表情の一郎太を見て、私は苦笑いした。
影山の言葉が依然として頭の中をぐるぐる回った。
私は、冷や汗をかきながら、一郎太の胸に顔を埋めた。
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作者名：バナナ牛乳 | 作成日時：2020年4月2日 1時
