もう一つの輝き『イナイレ』 (ページ40)

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『Ｍｏｏｎｌｉｔｎｉｇｈｔ』 20 ページ40

土門side

"あ、土門くん中心はもっと左寄り。"

"え。。あ。。おう"

".. キラスライドをする時はもうちょっと遅く入ってね。帝国のころの癖、まだ直っていないね。"

＂……俺のこと…憶えてたのか……?＂

"当然でしょう。君も帝国サッカー部の立派な選手だったもん。これでも帝国サッカー部のコーチだったんだよ?"

"…."

その言葉に、うっすらと鬼道さんの言葉が浮かんできた。

Aを集中的に監視しろ

確かに彼女のコーディネートは素晴らしかったし、選手一人ひとりに合わせられるトレーニングは俺も認めることだった。

でも帝国ぐらいならいくらでも良いコーチを雇用することができ、専門的な人材を探すこともできる。

どうして総帥と鬼道が彼女に執着するのか理解できなかった。

'……だからだったんだ。Aちゃんに執着する理由。'

選手に対する愛着と関心、愛情などというものは、お金と名誉を与えても得られないものだ。

Aはそれを持っていたのだ。

帝国の中であまり目立たなかった俺の短所と長所に注目し、覚えていること。それで確信した。

'。。Aちゃんは帝国サッカーを。。いや、選手たちが楽しむサッカーを愛したんだな'

"Aちゃん"

"うん?"

罪悪感に俺はうつむいたままノートに記録を書くAを呼んだ。ノートから目を離さず、声だけで答えるAだった。

"...俺が帝国のスパイだったと言えばお前は俺を嫌うか?"