もう一つの輝き『イナイレ』 (ページ33)

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『Ｍｏｏｎｌｉｔｎｉｇｈｔ』 13 ページ33

技術の完成には多くの障害物があった。最も大きな問題は壁山の高所恐怖症だった。

少し高く上がっただけで唖然とする姿に、円堂と豪炎寺はため息をついた。

恐怖症まではどうすることもできないAも苦笑するしかなかった。こうして試合の日が迫ってきた。

同点の状態で前半が終わり、休憩時間に選手たちが集まって荒い息を落ち着かせている時だった。

"俺をディフェンスに戻してください…"

"壁山!"

"無理っす….俺には………."

めっきりしょんぼり出した壁山に、Aが近づき、壁山の両頬を握った。

"先輩、…?"

"私たちは君を信じてるよ、壁山。ね、守?"

"ああ!高い所でぶるぶると震えながらも熱心に練習してきたじゃないか! 熱心な努力は無駄ではない!"

"キャプテン……."

"ねえ、壁山くん"

"…?"

"怖いものが近づいたとき越えるのはきっと素晴らしいことだよ。でも時々一周するのも必要だよ。怖いものから逃げるのは卑怯だというが、また戻ってきて倒せるもの。恐怖をただ直面する必要はない。あなたには素敵な仲間たちがいるじゃない。みんなを信じるの。皆と一緒なら怖いものともまた立ち向かって戦えるんだから。"

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"これが……俺のイナズマ落としだ!!"

試合後半、壁山は結局イナズマ落としに成功し、試合は雷門の勝利に終わった。

喜ぶ選手を見て、Aは静かに微笑んだ。