もう一つの輝き『イナイレ』 (ページ30)

今日:3 hit、昨日:15 hit、合計:81,743 hit

『Ｍｏｏｎｌｉｔｎｉｇｈｔ』 10 ページ30

".……うーん….古いなー"

運動場をうろうろしていたAは、"サッカー部"と書かれた立て札のついた倉庫に到着した。

まさかこんなに小さいとは思えなくて、あちこちをさ迷って遅れてしまったが、このように訪ねてきただけでも心では満足のAだった。

部室の前でセウンがぼうっと立っていると、サッカー部マネージャーの秋がちょうど戻ってきた。

"あの…"

"?!"

"あっ、びっくりさせてすみません。どうかしたんですか?"

'この子は···。確か··。'

帝国を去った理由となったその試合で、雷門を応援していたマネージャー。

涙にまみれた記憶だがぼんやりと覚えている顔だった.

"…あ!あなたは…!!帝国中の…."

その言葉に、Aは苦笑するしかなかった。その日、雷門をぼろぼろにするのに貢献した人物でもあったからだ。

気まずい雰囲気を先に壊したのは秋だった。

"転校してきたんだ!サッカー部入部希望?"

"あ、……うん、いちよう…"

あまり気にしないように明るく笑う秋に、Aは首をかしげるしかなかった。

'私が憎くないのかな…'

"みんな中にいるよ! 入ろう!"

"あっ……うん"

Aは秋の手に引かれてサッカー部の部室に入った。