もう一つの輝き『イナイレ』 (ページ24)

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『Ｍｏｏｎｌｉｔｎｉｇｈｔ』 4 ページ24

ボロボロになった守を心配そうに眺めるAと倒れた雷門を笑う帝国。

相反する雰囲気に周辺のざわめきが大きくなった。

その時だった。

"まだ……!"

"終わってねえ!!"

そう叫んで立ち上がる守にもう一度ボールを蹴り、守は再び倒れた。

見るに見かねたセウンが席を立つと、他の人が10番のユニホームを着てフィールドに入ってきた。

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"ゴッドハンド!!"

オレンジ色の大きな手の平が帝国中のデスゾーンを止めた。

守を思わせる強くて暖かい色だった。

驚いた目で、Aは守だけを見つめていた。

後ろを振り返らず走る１０番にボールが伝わり、彼がボールを受けると高く飛んだ。

"ファイヤー·トルネード!""

強力なシュートをキーパーが防げず、そのままゴールポストに入った。

ライモン中の初の1点だった。同時に帝国サッカー部は試合放棄を宣言した。

雷門中の勝利と変わらない雰囲気の中で、Aは気分がよくなかった。

うつむいたまま涙をこらえるAを、鬼道は無理やり立ち上がらせて片腕をつかんで引っ張った。

帝国中サッカー部はバスに乗るまで誰も一言も言えなかった。

"……こういうのサッカーじゃない。私のトレーニングはこんなものの為の物じゃないよ…"

Aのつぶやきを聞いた帝国中サッカー部は苦々しい表情をするだけだった。