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『Ｍｏｏｎｌｉｔ ｎｉｇｈｔ』 3 ページ23
"うそ……"
Aは両目を疑った。
自分が育てた選手たちが相手チームをぼろぼろにしていた。
GKの守はもちろん、ディフェンダー、フォワードも全員容赦なく倒していた。
あまりにも当たり前のように。
19対0、圧倒的な差で帝国がリードしていた時だった。
"ふざけるな...!!こんなの…こんなのはサッカーじゃない!!"
"風丸!!!"
"一郎太!!!"
風丸が円堂をかばってボールに当たったのだ。
そのまま倒れてしまう風丸を見て、Aは目にいっぱい涙を浮かべたまま、影山を強くにらみつけた。
"...これが帝国のサッカーですか?! 私はこんなことのためにあなたに協力したのではないです!!"
Aの叫びにも影山は試合を続けた。 風丸はもちろん、雷門サッカー部の選手たちが一人一人倒れ始めた。
"お願い!やめて!!鬼道!!佐久間!!"
" 続けろ ! あいつを引き出すまで ! "
大切な幼なじみが怪我をすることをもう見ることができないAは、泣きながら帝国中サッカー部に訴えたが、無駄だった。
一方的にボールに当てる彼らは、自分が知っている彼らではなかった。
最後に参加した10番の眼鏡をかけた男の子が逃げ、守だけがよろめきながらがんばっていた時だった。
"……守!!"
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作者名：バナナ牛乳 | 作成日時：2020年4月2日 1時
