お酒は二度と飲みません！ ページ35
ガンっと殴られた様な頭痛が突然した。
思わず、顔をしかめてしまう。
まだ寝てたいのに…勘弁してよ……。
でも、なんだか射し込む光が眩しくて重い瞼をゆっくりと開けた。
目の前に広がっているのは豪華なライトが付けられている真白く高い、高い天井。
体を預けている布団は、本当にフワフワで今にも沈んでしまいそう。
布団から甘すぎないハーバムの柔軟剤の匂いがした。
私の脳みそが目から映る情報を、一つ一つ解析していく。
ここは……どこだ？
まだする頭痛と、異様に暑い体。
重い体をゆっくりと起こしていく。
起こした身体には、確かに昨日私が着ていたであろう服が身にまとわれていた。
だんだんクリアになっていく思考は、最悪の状況を予想する。
今が大丈夫でも、その先なんかわからない。
ゆっくりと私の呼吸は上がっていく。
熱いからだから、嫌な汗が伝った。
｢…………んっ……｣
少し先から、誰かの声と気配がした。
ゆっくりとそちら側へ向かう
ソファに誰か寝ていた。
きっとここの家主なんだろう。
私は昨日一頻り飲んだあと、なにをしていたのであろう。
そして、どうやって帰ったのだろう。
ソファのまた少し先にある大きなテレビの下に、スノードームが置いてあった。
雪
そう、昨日雪が降ってて、私は酔ってそのまま倒れてしまったんだ。
大人にもなってこんなお酒の心配をする自分が本当に恥ずかしい。
けれど、昨日気づかなかったが私は恐らく風邪を引いていた。
いま異様に熱い体は、きっと熱があるのだろう。
頭痛は、二日酔いか風邪かはわからないが。
ソファで寝ている家主の顔をそっと覗き込む。
毛布にくるまって、さらに前髪が掛かっていてよく見えない。
退かすためにそっと触れた前髪は、黒く綺麗な髪だった。
そして、綺麗な顔をした、あの雪の人男の子だった。
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めん(プロフ) - 面白いです。続き待ってます。 (4月27日 15時) (
レス) id: 0ff6b082e8 (このIDを非表示/違反報告)
ゆう(プロフ) - 一気に読んでしまいました！このお話に出会えて嬉しいです。更新楽しみに待ってます (2月6日 21時) (レス) id: 81f237c494 (このIDを非表示/違反報告)
ふじかえる(プロフ) - あぁぁぁぁ苦しいです。この苦しさ好みです。ありがとうございます。更新楽しみにしてます！ (2月2日 21時) (レス) id: a68a8bb87f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：wada | 作成日時：2024年2月1日 3時
