もしかして私手のひらで転がされてる？ ページ33
そこから私たちはだいぶ飲み明かした。
ジェシーは結構お酒が好きらしく、私も美味しいお酒についつい手が進んでしまう。
そして職業について触れてから、ジェシーはちょくちょく仕事についての話をしてくれるようになった。
｢んでね、俺のメンバーに樹ってやつがいるんだねどね｣
｢樹って可愛い名前だね｣
｢いやでもそいつまじでかっこいいよ！｣
特にジェシーはメンバーがすごく好きらしい。
メンバーの話をしだすと止まらないし、なにより顔が嬉しそう。
｢ジェシーさ、仕事の話はいいんだけど誰にでもほいほいしたらだめだよ？｣
｢んー？しないよ。Aにしかしない。｣
｢人を信用しすぎるのも考えものだ……｣
｢Aはだれかにいうの……？｣
｢言わないけどさ！｣
｢へへへ、だよね｣
お酒が入るとジェシーはだいぶ甘くなることがわかった。
お酒は好きで、多分ジェシー自身も割と強い
それでもやはりアルコールの力は強て
最初の頃よりもさらに砕けた感じになっていた。
｢ジェシーは明るく見えるけど、本当は繊細だよね｣
｢……なんでそう思うの？｣
｢女の勘ってやつ｣
｢女の勘！コワ！｣
明るそうに見えて、ジェシーは意外と心配症だし
ポジティブに見えて、ネガティブな面が沢山ある。
きっと、この仕事をやっていく上で自分を変えるために沢山の自分を殺してきたのだろう。
平々凡々と生きている私には考えられない。
｢A こっちみて｣
｢ん？｣
｢Aはかわいいね｣
こういうことを隠さず言うのも、アメリカ血というやつなのだろうか。
｢ジェシー酔いすぎだよ｣
｢俺意外と酔ってないよ｣
酔っぱらいはそういうんです！といいながらジェシーにお水を渡す。
｢ジェシーほら、飲める？｣
せっかく差し出したお水は、すっと手から取り上げられまた机に置かれた
そのままなにもなくなった私の手に
1回りも2回りも大きな手が絡んできた。
綺麗なブランドものの指輪やアクセサリーがはめられて、スラッと伸びる綺麗な手。
近づいて香る、香水の匂い。
何回みてもため息がでるような、綺麗な顔立ち。
それは近くで見ると、もっと息が止まるぐらい美しかった。
｢また会おうね、A｣
そういってジェシーは、私の手の甲に自身の唇を当てた。
こんなの意識していなくても
勝手に心拍数が上げられる。
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めん(プロフ) - 面白いです。続き待ってます。 (4月27日 15時) (
レス) id: 0ff6b082e8 (このIDを非表示/違反報告)
ゆう(プロフ) - 一気に読んでしまいました！このお話に出会えて嬉しいです。更新楽しみに待ってます (2月6日 21時) (レス) id: 81f237c494 (このIDを非表示/違反報告)
ふじかえる(プロフ) - あぁぁぁぁ苦しいです。この苦しさ好みです。ありがとうございます。更新楽しみにしてます！ (2月2日 21時) (レス) id: a68a8bb87f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：wada | 作成日時：2024年2月1日 3時
