彼たちがデビューするまで。【くろくん】 (ページ11)

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「ねぇ、蓮。もし私が明日死んだらどうする？」

携帯をいじりながら私にぴったりひっつく彼に質問する

今日、よくない結果を聞いてしまったせいか少しネガティブになっている

「なんでそんなこと聞いてくんの？」

「そんな怖い顔しないで、もしもの話だよ？」

「そんなもしもなんて想像できないし、したくない」

「それ、答えになってないよ」

「じゃぁ、逆に俺が死んだらどうする？」

「んー、どうもしない。頑張って生きる」

「え、悲しくねーの？」

「悲しいけど、泣いてても蓮は喜ばないでしょ？じゃぁ前を向いて生きたいの。だから蓮にもそうであってほしいな～」

彼は、ふ～んなんて興味なさげにしてた

「（人１）は死なないし、ずっと俺のそばにいるからそんなの関係ない」

そう言って彼は何かを確かめるかのように

さらにひっついてきた。

「もう寝ようか」

「うん」

変な話をしてしまったせいか

彼は私を抱きしめたままついて回った。

ベッドに入ってもそれは変わらず

「今日はひっつくんだね。かわいー」

「うるせー」

私の頭を小さくごついて彼はくすくす笑った

「（人１）、愛してる」

「私も」

「おやすみ」

小さく呟いて閉じた彼の目の下に隈がある

きっと眠れていないのだろう

お仕事も忙しいのに

これ以上負担はかけられない