彼たちがデビューするまで。【おれんじくん】 (ページ11)

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今日は彼が3日ぶりに帰ってくる

というわけで康二くん宅にやってきました。

康二くんママと一緒に彼の好物をたくさん作る。

きっと泣いて喜ぶね、なんて2人でくすくすしながら作った

時刻は20時。

きっとそろそろ帰ってくるはずだ

「ただいまぁ～」

「おかえり～」

大きな荷物を一生懸命かかえて帰ってきた

「えぇい！！なんで（人1）おるん！」

「サプライズやで～康二くん、帰ってきたら寂しいって言うかと思って」

「まって！めっちゃ嬉しい！！」

そう言ってがばっと抱きつきにくる彼はもうワンちゃん。

「康二くんママ見てるからやめて～ほら、お湯わいてるしお風呂はいってきてよ」

「うん！」

スキップしながら彼はお風呂場へ行った。

お先やで！って出てきた彼は急いできたのだろう、髪がびしょびしょだ。

「康二！びちゃびちゃやん！」

って康二くんママに怒られれば少しふくれっ面

「早くご飯食べたいし、（人1）に甘えたいのに～」

「あかんよ！（人1）ちゃん濡れるから！」

何を言っているんだ、この子は。

苦笑いする私に対して康二くんママはすごく笑顔だった。

「康二はほんまに（人1）ちゃんの事が好きなんやね」

「そんな、恥ずかしいです」

「（人1）ちゃんと会ってからあの子すごく幸せそうなの。これからも面倒みたってね」

「こちらこそ、これからもよろしくお願いします」

にこって笑う顔はきっと彼に似ている。

康二くんの愛され上手はきっとママからきているのだろう

髪を乾かし終わってにこにこの彼がやって来る。

出来立ての温かいご飯を囲めば

東京でな～って楽し気にいろいろ話し出す。

「そんな顔できるんやったら、もう一人で上京しても平気やな。」

「でも、寂しくて死にそうやってん。」

そう言う彼はまたしょんぼりしてしまった。