彼たちがデビューするまで。【きいろくん】 (ページ21)

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「そういえば今日買い物に行ったの。」

ある日の夜、ソファーで私の膝に頭をのせて寝そべる彼。

「へ～、誰と？」

「1人で行ったんだけど、買い物してたら途中で偶然深澤くんと会って行先一緒だったからご一緒させてもらったの！」

「ふーん、そうなんだ」

いつもより興味なさげに聞く彼

あれ、もしかして嫉妬してる？そう思った。

「深澤くんっていい人だよね、私にも気さくに話しかけてくれたの。ふっかって呼んでって言われたからふっかって呼んじゃおっかな～」

「そんなにふっかがいいならふっかと付き合えば。」

相変わらず頭は膝の上

だけどさっきまでこっちを向いていた顔はそっぽを向いていた。

「そういう話じゃないじゃん。ただ行ってきたよって話なのになんで怒ってるの？」

「別に怒ってないし」

本格的に怒っちゃったのかどこかに行こうとするから

少しムッとしちゃって動こうとする彼を捕まえて上に乗っかり押し倒した。

「なんだよ。」

「なに？ふっかと一緒にいたから嫉妬した？それともふっかって呼んだから嫉妬した？」

「別に、ちげーし」

「ひーくんは知らないかもだけど私だっていっつもいろいろ嫉妬してるんだよ。」

仕方ないことだと思って普段は言わないけどけど本人を目の前にして思ったら我慢できなかった。

悔しくなってキスをすれば

彼は驚いた顔をした後急に起き上がり今度は私を押し倒した。

「俺だって、いつも嫉妬してる。」

低い声でそう呟いたあと首筋にに鋭い痛みがはしった。

「ちょ、キスマーク･･･！」

「これ、（人1）が俺のものってマークだから。だから、もう他の男の話しないで」

有無を言わさぬ圧に負け頷いてしまった。

すると、さっきまでの威圧的な態度はどこへやらいつものかわいい笑顔にもどって

「よし、いい子」

そう言って彼は私の唇にキスをした。

その後聞こえた

「ふっかぶっ飛ばす。」というつぶやきに焦ったのは言うまでもない。