爆豪くんにベタ惚れされた2【ヒロアカ】 (ページ30)

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77　演習試験は…？ページ30

授業が終わり、気になる演習試験は入試の時のような対ロボット実戦演習とクラスの間で広まっていた。…本当にそれなら、私は少し安心した。私はとにかく勉強を頑張るだけだ。

「人がロボでもぶっとばすのは同じだろ。何がラクチンだ。アホが。」

上鳴くんや芦戸さんがロボと聞いて安心していた為、爆豪くんは怒鳴った。

「アホとは何だアホとは！！」

「うるせえな！調整なんか勝手に出来るもんだろ。アホだろ！なあ！？デク！」

同時に少し安心してしまった私にも言われたような気がして少し硬直した。

「"個性"の使い方…ちょっとわかってきたか知らねえけどよてめェはつくづく俺の神経逆なでするな。」

「あれか…！前のデクくん、爆豪くんみたいな動きになってた。」

「あー確かに…！」

爆豪くんは完膚なきまでにぶち殺してやると緑谷くんと轟くんに宣言した後、荒々しく教室を出て行った。

「…久々にガチなバクゴーだ。」

今日は爆豪くんに無理やり一緒に帰れとは命令されなかった。…けれど、行かなかったら行かなかったで後で怒るんだろう。それも怖いから、私はスッと教室を出た。私は昔から、存在を消すのは得意だ。個性のせいだろう。だから誰にもバレることなく教室を出ることができた。

『は、はや…もう姿見えない…』

少し急いで廊下を歩いた。角を曲がった時、そこには爆豪くんがいた。と、思ったと同時にぶつかる。何で…止まってたの？まさか待ってた…いや、それはないか。

『ご、ごめん。だいじょ…』

「チッ…」

『わ、分かったから手、離して…』

歩いているとは思えないほどのスピードで爆豪くんは私の手を引く。

「これ、答えろ。」

サッと不意打ちで見せてきた問題。………どうしよう。正直解りません。

「あ゛？解んねェとか言うなよ。」

『I don't know.』

「同じだ。解んねェなら教えてやるから言えよ。クソが。」

解んねェとか言うなよって言ってたくせに…これが爆豪くんなんだろうな。素直になれない……

"素直になれないのがAだよ"

素直というワードを思い浮かべた瞬間、その言葉が脳裏を横切った。これは…葵に言われた言葉。まだ、仲が良かった頃に。

「オイ聞いてんのか！」

『ッッッ！？』

『ご、ごめんなさい…た、叩かないで…』

怯えながら私は頭を隠した。

「何にビビってんだよ。」

『はい…』