爆豪くんにベタ惚れされた2【ヒロアカ】 (ページ24)

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71　天然王子様ページ24

「ハイ私が来た。ってな感じでやっていくわけだけどもねハイ、ヒーロー基礎学ね！久しぶりだ少年少女！元気か！？」

ヌルッと入りましたね。オールマイト。

「職場体験後ってことで今回は遊びの要素を含めた救助訓練レースだ！！」

ルールは簡単、5人、または6人で一斉にスタートし先にオールマイトのもとへたどり着いた人の勝ちだ。

「もちろん建物の被害は最小限にな！」

オールマイトは爆豪くんを指さす。確かにグラウンドβでは建物がボロボロだったからね…

私が引いた番号は3。一緒の人は…常闇くんに八百万さんに轟くんに梅雨ちゃんだ。何だか凄いメンバー。有利な人が多いのでは…？

大人しく1組目の動きをモニターで観察した。一番は緑谷くん。…前は個性を使うたびに大怪我していたのに…それにこの動き…爆豪くんみたい。

「チッ…」

やっぱりまだ爆豪くんはたまに怖い。この舌打ちがとても恐ろしい。緑谷くんをそのまま見ていると、"ズルッ"

『あ…』

緑谷くんは落っこちて最下位になってしまった。一番は瀬呂くん。

それから私たちの番になった。私の個性は有利だけれど、このメンバーじゃ皆有利な個性だ。油断はしていられない。

「やっぱ風化じゃね？空飛べるって強いぜ」

「八百万が一位だろ？」

「轟くんも氷であっという間に移動しちゃうよね！」

「準備はいいか！それでは……スタート！」

私は風を操り、空中を進む。シンプルに見えるが調節が難しいのだ。イナサだったら簡単に出来てしまうと思うけれどね。やはりここにいるメンバーは私と同じくらいの速さでついてくる。

それでも少しだけ私の方が速い…！オールマイトが見えた。あとは着地を成功させるだけ。

『…あ』

手前過ぎだ。調節を失敗した。ここで速度を落とせば当然……

『落っこちるー！？』

いや待て。落ち着くんだ。ここでもう一度風に乗れれば…ダメだ。間に合わない。ギュと目を瞑った瞬間、痛みはなかった。

「大丈夫か」

…え？

『…何で轟くんに姫抱っこされてるの？』

「お前が目の前に降ってきたから…」

氷で進みながら轟くんはゴール地点へそのまま降り立った。

『いやいやいや！私は轟くんにとっては敵でしょ。何で助けてくれたの…』

轟くんは不思議そうな顔をして悪かったか？と聞いてきた。いや、悪くはないんですけれど…その……

「全員ゴールした。気にしなくて良いから講評聞くぞ。」

何だか複雑な気分になった私。