84 ページ34
・
朝の4時前、私は目を覚ました。
いつもは5時くらいなんだけど、なんだかよく眠れなくて…。
ベッドを降り大きく伸びをして、身なりを整えた後そーっと甲板へ出る。
ペンギンに見つかりませんように…と甲板の端に寄って
A『短い間だったけど、お世話になりました…』
そう小さく呟いてお辞儀した後、柵に手をかける＿＿＿＿
ペン「A」
A『……』
ペン「今日は随分早いね？」
A『あ、あはは…そうだね。おはよう〜』
ペン「おはよう、で…その荷物は？」
さて、海に飛び込むぞ…というところで
いつ降りて来たのかペンギンが後ろから声をかけて来た。
いつもは背負っていないリュックにどうもおかしいと気づいたらしい。
どう言い訳をしたものか…皆が寝てるうちに船を降りようとしました〜
なんて言ったら一緒に上陸するって話じゃなかったの？ってなっちゃうし…
どう転んでもこの荷物の言い訳のしようがないんだよねぇぇ！
A『あは、は……』
ペン「A。ツナギも脱いで、いつもは持ってない荷物持って、お世話になりましたって？」
A『そ、そこまで聞こえてらしたんですね〜…』
ペン「……そんなにこの船降りたかった？」
A『うぇ！？そんなのじゃ…！！』
思いもよらないセリフに、混乱する私。
私を見ているペンギンの顔は暗くてよく見えない。
そういうわけじゃなくとも、今までの行動を思い返してみれば
島に着くまでの間だけと強調したり、いつ次の島に着くのか何度も聞いてみたり…
早く船を降りたい人にしか見えないよね、、
別れが苦しくならないようにと一線を引いて関わって来たからこそ、
そう見えてしまうのも仕方ないだろう。
きっと皆もよそよそしさを感じて、知らぬ間に傷つけてたのかもしれないな…と一気に申し訳なくなる。
そんなんじゃないのに…
A『ペンギン…あのね、信じてくれるか分からないけど…私、降りたいわけじゃないの…。絶対お別れが来るってわかってるのに、これ以上…皆の事を好きになるのがすっごく怖くて。降りたくないって思うのが嫌で。それでちょっと距離を取ってたから…降りたそうに見えたのかも』
ペン「じゃあ…」
A『ペンギン！今までありがとうっ。一番に出会えたのがハートの海賊団でよかった！皆にもそう伝えておいて！』
ペン「Aっ…」
・
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 205人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ばるす(プロフ) - 不鬱さん» 不鬱さんありがとうございます〜（ ; ; ）マイペース更新ですがこれからもよろしくお願いします💓 (2月7日 17時) (
レス) id: 9816891e28 (このIDを非表示/違反報告)
不鬱(プロフ) - ゆっくりで全然いいので頑張ってください！ (2月6日 19時) (レス) @page44 id: d8d677a26c (このIDを非表示/違反報告)
ばるす(プロフ) - りぃるさん» りぃるさんコメントありがとうございます❕とっても励みになります〜！！少しずつですが更新して行くのでぜひこれからもよろしくお願いします！！ (2月5日 21時) (レス) @page44 id: 9816891e28 (このIDを非表示/違反報告)
りぃる(プロフ) - めっちゃ最高です…！ローと主ちゃんとの絡みが好きすぎて一生見返してます！！これからも更新頑張ってください！！ (1月24日 20時) (レス) @page43 id: ad13481ed5 (このIDを非表示/違反報告)
不鬱(プロフ) - 更新ありがとうございます！ (12月26日 10時) (レス) @page43 id: d8d677a26c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ばるす | 作成日時：2023年11月4日 0時
