身代りになったのにそれだけなんだな

知らせてもらう ページ17

誰かの声が聞こえる



近いような遠いような



悲痛な声・・・が？



ふと目が覚めて意識が覚醒する前に声がする場所を探してみた



部屋には誰もいない



なら廊下だろうけど医者に部屋からでるのを禁止されているからナースコールを鳴らした



しばらくして看護婦さんがきてくれた



｢目が覚めたんですね

でしたら昼食後に治療を行います

食欲はありますか？他に質問はありますか？」



『あの・・・廊下から声がしますが何かあったんですか？』



｢A様は只今、面会謝絶の常態です

ですが理解してくださらない方がいたので」



苦笑いしながら説明して戻って行った



誰が来ていたか気になるが今の状態では何も出来ない



その後は昼食をとり治療を受けた



魔法薬も合わせたおかけで火傷は大半は治り動くのは辛くなくなった



見えてなかったけど足も酷かったみたい



治療後にはクルーウェル先生が来てくれてホッとした



｢医師から話は聞いた退院の目安ももう少しだ

頑張ったな仔犬」



『はい！』



｢だが今回の件は別だ

下手すれば死んでいた事を忘れるな」




『は・・・はい』




｢腕は気にするな医者と話し合ってある

学園の事もな」



頭を撫でながら話してくれたが険しい顔だ



その顔で見られて私がしたことは仕方ないでは済まされないんだと認識した



｢はぁ・・・確かに他者を救うことは凄いことだ

仔犬が庇ったおかげでアーシェングロットは怪我も無い

誰も死なずにすんだ

だがな自分を労る事を忘れるな」



ペチっと頭を叩かれビックリしてる間に帰ってしまった



次会うまでに反省しなきゃ




その日は夕方の治療後は爆睡してしまった

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